2021年末に、Seagate社から20TB(テラバイト)の大容量HDDが発売されました。
Seagate社がNAS向けとして展開している「IronWolf Pro」シリーズの製品で、2020年に18TBのモデルが発売されていますが、それを更に超える大容量モデルです。また、同時にエンタープライズ向けの「Exos X」シリーズでも同じく20TBのモデルが発売されています。これらは2022年1月時点で製品化されているHDDとしては、過去最大の容量です。
またWesternDigital社も少し遅れて2022年1月にエンタープライズ向けの20TBモデルを市場に投入しています。
■ASCII.jp:Seagateからデータセンター向けの20TB HDDが登場、20TBは2モデル目
■ASCII.jp:容量20TBの3.5インチHDD「WUH722020ALE6L4」がWestern Digitalから発売
■いまさら聞けないパソコン基礎知識 > HDDの主要メーカーとグレードの特徴

HDDの大容量化の技術は、プラッタの枚数を増やしたり、プラッタ上のデータを記録するブロックを細かくしたりする方法のほかに、ヘッドの構造や磁気の記録方式の改善、ヘリウムの充填などといった様々な工夫が凝らされてきました。現在も大容量化の研究は進められており、2025年までには容量40TBに達するといわれています。
■いまさら聞けないパソコン基礎知識 > HDDの大容量化技術について

近年はSSDが普及してシェアは入れ替わっていますが、容量やコスト、耐久性など、用途に応じたHDDの需要はなくならないとされています。
リモートワークが一般的になった昨今では、自宅からオンラインで会社にアクセスし作業が行うのが当然になっています。社内の書類もどんどん電子化が進んでいるので、企業の扱うデータの量は飛躍的に増加していくことでしょう。そのためには会社側も大容量で安価なストレージを用意する必要があるのです。そういった状況下で、大容量のストレージの普及はうれしいニュースといえます。
■メディア解説 > SSDについて
■いまさら聞けないパソコン基礎知識 > テレワーク(在宅勤務)の基礎知識
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SSDにもTB(テラバイト)クラスの製品が多数登場し、今後もストレージの大容量化は進んでいくと思われます。しかし、どれだけ大容量になっても記録媒体であるHDDもSSDも消耗品であることに変わりはありません。突然の不具合や不意の事故によりデータが失われる危険性は常に存在するといえます。
大切なデータだけでなく、そこにかけた労力や時間、コストを無駄にしないためにも、定期的にバックアップを取ることをお勧めします。
万が一の事態には、データレスキューセンターにお気軽にご相談ください。
■データバックアップ入門
■データ保護ノススメ