RAW形式での撮影が可能なカメラがあります。通常はRAW撮影をする/しないなどが設定の切り替えにより選べるようになっています。
RAWデータとはカメラのセンサーで受け取った光の情報を生で記録したデータそのもののことです。デジカメで撮影しパソコンなどで後から見る画像ファイルは、このRAWを元にカメラの内部で自動的に、人間の眼には劣化が分からない程度に無駄をそぎ落とされたデータ(=JPEG)になります。
そのためJPEGは、カメラの専門家から見ると画質的に物足りなかったため、デジカメが出始めた当初からRAWデータをそのまま扱いたいという要望があり、すぐに実装されたそうです。
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一旦JPEGで保存されてしまうとRAWの状態には戻せない不可逆圧縮という特性上、それ以降の調整は難しいのですが、RAWデータだとホワイトバランスの調整などが後からいくらでも試せます。よくある例えとして、JPGは既に調理済みの料理で、RAWはまだ材料の段階という表現があります。一旦出来上がった料理は、ちょっと薄味だったりしょっぱかったりしても、せいぜい調味料を足したりなど微調整までしかできず、一から作り直す以外、根本的な味の変更はできないというのと同じことです。
■RAWデータとは _ RAWデータ現像・閲覧ソフト Image Data Converter サポート
■カメラレッスン - Lesson5:JPEGとRAWの違い

太陽光や明るさの問題で赤みがかったり、青みがかったり、あるいは朝焼けや逆光の影響で白とびや黒つぶれしたりなどの写真の場合でも、RAWデータで撮影をしていると、後からの調整で色味を見た目の通りになるよう変更したり、薄暗く輪郭も殆ど見えていなかった建物がはっきりと見えるように調節できることもあります。アマチュアカメラマンでも、こだわりをもった撮影をされたい方はRAWでの撮影にトライしてみては如何でしょうか。
ただし一般的なスナップ写真しか撮らない場合には、JPEGのみでの撮影の方が使い勝手は良い場合もあります。RAWデータはデータサイズが一般のJPGの数倍~10倍程度はありますので、メモリの使用量もかなりとります。またサイズの関係上どうしてもシャッターの連写反応も遅くなり、肝心のシャッターチャンスを逃してしまうこともあるので、使い分けに注意してください。
データレスキューセンターでは、CR2/CR3/NEF/ARW/ORFなど各メーカーのRAW画像のデータ復旧にも対応しております。メモリカードの破損や誤削除など、お困りの際にはお気軽にご相談ください。
■デジカメで保存できるRAW画像
■画像フォーマットについて
■データ復元事例(SDカード)
■メディア解説(SDカード)