現在では様々な記録メディアが市場に出回っていますが、使われ方にはそれぞれ向き不向きがあります。それぞれの特徴、メリットとデメリットを簡単にまとめしたので、メディア選びの参考にしてください。

・ハードディスク系(パソコン、外付けHDD、NASなど)
長年大量に利用されているため、信頼度が高く、容量比でのコストが非常に安いというのが大きなメリットです。
読み書きの速度についてはここ数年でSSDなどと比較すると少し遅いと指摘されることもでてきました。広く活用されている割には実は耐用年数はかなり低く、3~5年程度とされています。磁気や振動、熱など弱点も多数あり、その特性上、持ち運びも難しくなります。

大容量のデータの保存に向いていますが、長期保存には向いていません。長期保存の際には、バックアップをどのようにとるかをしっかり考えておく必要があります。
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■データバックアップ入門
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・光ディスク系(CD、DVD、Blu-rayなど)
一般の光ディスクだと10年や20年単位の寿命とされていますが、記録層が紫外線などに非常に弱いため、保管状態が悪いと一週間も持たないということもあります。
そのため記録層を特に強化した長期保存用光ディスク「M-DISC」が製品化されています。
■長期保存に適した記録メディア

ただし光ディスク系は全般的に読み書き速度が非常に遅く、また書き換えも結構手間がかかります。使用の際に専用のドライブが必要なこともあり、利便性は高くはありません。
よって長期保存向けのメディアとなりますが、保管方法には十分に気を付ける必要があります。
■経年劣化でCDやDVDが読めなくなる
■光学メディアについて
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・フラッシュメモリ系(USBメモリ、SDカード、microSD、SSDなど)
パソコンや携帯機器などで簡単に接続でき、利便性が高く、振動にも強いため、持ち運びがしやすいです。
ただしある一定の容量を超えるとコストが非常に割高になります。製品寿命としては5~10年程度、長期保存にも向いていません。

以上のことから、ちょっとしたデータの一時保存用に向いています。一時的に保存したデータをハードディスクや光ディスクにバックアップとして移して、常にデータを二重三重に別々に分けて保存しておくのがお勧めの使い方となるでしょう。
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どのような記録メディアも工業製品である以上、突然何の前触れもなくトラブルに見舞われるリスクを完全に避けることは困難といえます。
日ごろからメディアの取り扱いやバックアップに留意するのはもちろんではありますが、それでもトラブルは突如発生します。お困りの際は、お気軽にご相談ください。

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