半導体という言葉は良く知られていますが、具体的にどのような物質なのかとなると知っている方も少ないでしょう。
半導体を簡単に説明しますと、電気を通す物質、金やアルミなどの金属を「導体」、逆に電気を通さない物質、ゴムやガラスなどを「絶縁体」と呼び、その中間に位置している物質が半導体となります。半導体は条件によって電気を通したり、通さなかったりとその性質を変えるので、電化製品の制御を行う上で現代社会では欠かすことのできない物質です。
半導体の素材の代表は「シリコン(日本語ではケイ素)」です。シリコンは地球上では酸素の次にありふれた物質で、また非常に安定しており且つ加工もしやすいため、長年半導体の素材として利用されてきました。

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しかし近年では、次世代の半導体素材として「ガリウム」が注目を浴びています。

およそ半世紀以上シリコンが半導体の主役だったわけですが、そのシリコンにも弱点がいくつかあります。その一つが電気を流す際の発熱の大きさです。使用する電力の量に比例して発熱も大きくなるため、従来の充電器やACアダプターは放熱を効率よく行うためにワット数に比例して大きくするしかありませんでした。
その解決手段の一つとして近年実用化されたのが、より電気抵抗の低い素材「窒化ガリウム」でした。これらはシリコンに比べると最大40%の省エネ効果があるとされており、近年製品化されている例えばスマートフォン用の小型充電器などは大半に「窒化ガリウム」が利用されています。
ただしシリコンは圧倒的に低コストで製造可能なため、目的や状況に応じて素材を使い分けるという形で開発が進んできたわけですが、ここで登場したのが「酸化ガリウム」です。こちらはまだ研究段階ではありますが、理論的な損失比は、シリコンの1/3000、窒化ガリウムの1/3という圧倒的な性能差で、また製造コストもシリコン並に抑えられるという予測もあり、デバイスの小型化、性能の向上による必要電力の向上によりスマートなデバイスが求められている現代に対応しうる次世代半導体と言えるでしょう。またこの酸化ガリウムについては、研究開発において日本が世界をリードしている分野であるということもうれしい点になります。

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