データ復旧コラム|データレスキューセンター

データレスキューセンターのスタッフによるデータ復旧コラム。PC、HDD、USBメモリ、SDカードの情報を中心としたお役立ち情報をお届けします。

2021年01月

対応に注意すべきエラーメッセージ

日頃パソコンやデジカメ、スマートフォンを使用していると、様々なエラーメッセージに出くわすことがあります。
例えばファイルを保存しようとして名前が長すぎたり、使用できない文字を含めたりした場合のエラーメッセージです。注意を伝えるだけのような場合はデータ自体に影響を及ぼすことはないのですが、中には作業を促すメッセージもあり、安易に指示に従ってしまうと、より悪化させてしまうケースがあります。
ここでは対応に注意すべきエラーメッセージについて、代表的な例をご紹介します。

・「フォーマットしますか?」
データにまつわるエラーメッセージとしては比較的ポピュラーなものです。記録メディア内の構造情報(書籍でいう目次にあたるもの)が損傷を受けフォルダ・ファイルが一切認識できないため、利用するには初期化(フォーマット)が必要と判断された状態となります。
指示に従いフォーマットを行うと、記録メディアへのアクセスは可能になりますが、メディア内に保存されていたデータは消えてしまいます。
このようなケースでも、ひと昔前のフォーマットであればデータは消えているように見えても、実はデータの痕跡は残っていて、それをたどることによりデータを復旧させることが可能でした。
■データの削除・フォーマットについて

しかしながら、最近ではデータの痕跡を完全に抹消してしまうタイプのフォーマットがされる機種が増えてきています。とりわけスマートフォン(Android)や一部のデジカメやビデオカメラでは完全フォーマットがされることが多いようです。
重要なデータが保存されていた場合は、安易にフォーマットはしないよう注意しましょう。
■データを完全削除する方法
https://www.rescue-center.jp/elementary/vol04.html

・「スキャンして修復しますか?」
こちらもWindowsパソコンではしばしば見かけるエラーメッセージです。Windowsにはチェックディスクといって、記録メディアのファイルシステムに異常がないかを確認し、エラーを自動で修復する機能があります。
■チェックディスク
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この機能の問題点は、あくまでファイルシステム自体を検査・修復するものであり、データを回復することを第一としていない点です。
そのためチェックディスクを実施すると、メディアにアクセスはできるようになっても、一部のファイルが無くなってしまったり、フォルダが丸ごと破損して開けなくなったり、よりひどい場合はプロパティ上ではデータの使用量の表示があるにも関わらず、ファイルがすべて見当たらなくなってしまうことがあります。

このような状況からでもデータの復旧ができる可能性は十分にありますが、構造情報が上書きされてしまうため、復旧はできても元のファイル名やフォルダ名が部分的に失われてしまうケースがあります。また特に空き容量が少ない状態でのチェックディスクは、広い範囲で上書きされてしまうため復旧が難しくなるケースもあります。

安易に指示に従ってしまうと、データ復旧をより困難にしてしまうケースもあるので、異常を示すエラーメッセージが表示された場合は、まずデータのバックアップを試みて、コピーができない状態のようなら、弊社データレスキューセンターにまでご相談ください。

■データの復旧率を下げない為の10のルール
■よくあるトラブル事例
■データ復旧が困難な障害・メディア

KSB瀬戸内海放送様のコメントを掲載しました

「RAID1 HDD(4TB x 2台)」のデータ復旧をご依頼いただきましたKSB瀬戸内海放送様のコメントを掲載しました。
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https://www.rescue-center.jp/customer/ksb.html

いろいろなギガ<後編>

いろいろな場面ででてくる「ギガ」についての違いを前回に引き続き解説します。
SDカードなどのメモリーカードの「ギガ」、パソコンの内蔵メモリの「ギガ」とスマートフォンのメモリの「ギガ」の違いについてです。

SDカードなどのメモリーカードについてくるギガは、容量・サイズのことです。写真や動画を大量に保存しすぎて足りないということでしたら、例えばデータをパソコンやクラウド上に退避したりなどの対応をとるか、もしくはメモリーカード自体を大きいサイズのものに買い替えるのがよいでしょう。
■クラウドストレージのメリットと注意点

パソコンのメモリとスマートフォンのメモリはギガとしては同じ単位になりますが、ここでは別物になります。
一般的にパソコンのメモリと言われると、RAMのことを指します。CPUが動作するときに一時的に使う作業領域になり、最近のパソコンなら4~16GB程度が標準です。このメモリは画像や文書などのデータを保存するHDDやSSDなどのストレージとは別のものになります。RAMはあくまでも一時利用する場所なので、実際にデータは保存されません。古いパソコンでもこのメモリを増設することでスペックがある程度は向上するので、動作が遅くなったパソコンでもそれなりに使用することが可能になります。
computer_memory
一方スマートフォンのメモリになると色々なものを表していることがありややこしくなります。「私のスマフォのメモリは128ギガある」という場合だったらこれは作業領域のRAMのことではなく、画像や文書などを保存する(HDDやSSDと同様の)ストレージのことを指し示します。
パソコンのRAMと同様の作業領域のRAMはスマートフォンにも備わっており、1~8GBぐらいが標準になります。正しい表現ではありませんが、スマートフォンのカタログなどでは、ストレージ部分のメモリのことを「ROM」と表示していることがよくあります。
スマートフォンのRAMやROMはパソコンのように気軽に交換・増設できるようなものではなく、スペックを向上させたいなら買い替えするのがお薦めとなります。

データレスキューセンターでは消えてしまったデータ整理の際に誤って消してしまう、壊してしまったSDカード/microSDからのデータ復旧にも対応しておりますので、何かございましたら弊社までご相談ください。

■半導体メモリについて
■転送速度
■メモリーカードの復旧事例
■SDカードについて
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