記録メディアにおける障害は、偶発的に発生するものと取扱い時の破損など人為的に発生するものとがあります。
前者は予兆なく発生するので障害発生のリスクを完全に回避することは難しいですが、後者においては記録メディアの取り扱いに気を付けるだけでリスクを大幅に軽減させることが可能です。
今回は比較的多くみられるケースとその対策について取り上げます。
1.外付HDDのコネクタ破損
USB3.0対応のポータブル外付HDDに多くみられる横に細長いタイプのコネクタ。最近では据え置き型の外付けHDDにもこのタイプが増えました。
このコネクタですが、実はかなり華奢なもので、PCからの取り外し時にUSBケーブルを力任せに引っ張ってしまい、外付HDD側のコネクタが破損してしまうケースが多々あります。
対策としては取り外し時に両手の親指と人差し指でUSBケーブルのコネクタと外付けHDDを挟むように持ち、USBケーブルのコネクタをゆっくり左右に動かしながら外すとよいでしょう。

2.メモリカードの破損
SDカード等のメモリカードではカメラやパソコンのカードスロット等に挿入したり取り外ししたりする際に外装が破損してしまうケースがあります。カメラやPCの一部では一旦カードを押し込んで飛び出たカードを引き抜くというノックタイプがありますが、その際に強く押し込みすぎることが原因の一つと考えられます。
対策としてはカードを押し込む際にゆっくりと軽めの力でカードを押し込むことがお勧めとなります。
なお、microSDカードについては構造上、カードそのものが記録チップと一体化しているため、カード自体にひび割れが発生した時点でデータを復旧することができなくなるので、とりわけ取扱いに留意が必要となります。

3.USBメモリの破損
USBメモリはその形状から、PC本体から飛び出した形で接続をするので、落下物などがUSBメモリと接触し、差込口が折れ曲がり認識しなくなることやUSBメモリ自体がばらばらに分解されてしまうといったケースがあります。
対策としてはUSBメモリの周囲に他の物を近づけないこと、比較的短めのUSB延長ケーブルを用いて、直接USBメモリに落下物等が接触しないようにするなどの方法があります。
以上、ちょっとした注意を払うだけで記録メディアの破損を防ぐことは可能です。
しかしながら時間がなく先を急がねばならない状況などで、つい乱暴な扱い方をしてしまい記録メディアを破損させてしまうこともあり得ます。
記録メディアを物理的に破損させてしまった場合でも復旧の可能性は十分にございますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。
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