データ復旧コラム|データレスキューセンター

データレスキューセンターのスタッフによるデータ復旧コラム。PC、HDD、USBメモリ、SDカードの情報を中心としたお役立ち情報をお届けします。

2020年06月

SSDの思わぬ落とし穴 ~Trimについて

今やHDDに代わる大容量の記録メディアとしてすっかり市民権を得たSSD。
ノートPCのみならず、コンパクトタイプのデスクトップPCにも内蔵メディアとして採用されるなど、年々シェアを伸ばしています。
SSDの利点としてはHDDと比べて衝撃に強いこと、モーター等の駆動部分がないので省電力であること、そして何よりも読み書きの速度がHDDよりも優れているため、PCの起動や終了が圧倒的に早いことがあります。
■SSDについて
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しかし、そんなSSDですがデータ復旧という見地からすると、思わぬ落とし穴が存在することは意外に知られていません。
それは、PC内蔵のSSDにおいては削除データの復旧は不可能であるという点です。
では、なぜデータが復旧できないのでしょうか?

従来のHDDではデータを削除した際に書籍の目次にあたるデータ管理の情報が削除されますが実データの痕跡は残るため、その痕跡をたどる形でデータを復旧することができます。
■データの削除・フォーマットについて

一方SSDの場合、Windows7・MacOS10.7以降の内蔵SSDにおいてはTrim機能という仕組みがあり、それが有効になっていると削除したデータの痕跡はその時点で完全に抹消してしまうからです。
■データ復旧が困難な障害・メディア

SSDは、その特性上セクタ単位での書き換えができないため、ブロック単位で丸ごと入れ替えるという手法で擬似的に書き換えを行っています。
しかし書き換え回数が多くなると、入れ替え用の空きブロックを確保することが難しくなり、データの書き込み速度がどんどん低下していきます。
■データ保存の仕組み

これは根本的にはOSからのデータ更新、削除やフォーマットなどの不要なデータとしての書き換えと、ファイルの作成や上書きなど必要なデータとして書き換えの命令に区別をつけていないのが原因です。従来のHDDの場合はそれで問題がなかったのですが、SSDの場合は要不要の区別がつかないと空きブロックとして利用できないため、使用し続けると空きブロック確保のための時間が無駄にかかり、速度が低下していくという問題がでてきました。

この問題の対応手段の一つとして採用されたのがTrim機能です。
Trim機能が有効になっていると、OS上で削除したデータが不要なデータであることをSSDに明示的に知らせることになり、結果として削除したデータは痕跡もろとも完全に抹消されてしまうわけです。

SSDはPC内蔵のメディアとして、これからもより普及が進んでいくものと思われます。PC内に保存したデータの削除については今まで以上により慎重に行う必要があります。
また、意図せず誤消去してしまった場合に備え、データのバックアップも重要になってきます。
なお、USB接続タイプの外付けSSDではTrim機能が働かないので、削除したデータでも復旧できる可能性は十分あります。お困りの際はお気軽にご相談ください。

■データ復旧事例 > SSD(Solid State Drive)
■SSDが認識しない原因と対処方法
■データ復旧事例 > ハードディスク(HDD)
■SSDのトラブル対策
■データ消失を回避する方法

パソコンの梅雨対策

梅雨の時期になりました。パソコンなどの精密機器は暑さや湿気が原因で故障しやすい時期になります。
パソコンの内部にはCPUやハードディスクなど、動作中に熱を発する部品が使われています。パソコン内部に熱がこもり内部の温度があがりすぎると、誤作動やフリーズしてしまう熱暴走を引き起こす可能性が高まります。
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そのためパソコンには部品を冷やす冷却ファンや、通気するための通風孔が備わっていますが、埃などが冷却ファンについたり、通風孔をふさいだりしてしまうと、冷却性能が落ち熱暴走の原因となります。定期的にお掃除を行い、埃がたまらないように気を付けてください。
またパソコンを設置する場所も重要です。直射日光があたらないようにし、通風孔をふさぎ風の通りを遮らないように壁から10cm程度は離して設置するようにしてください。

パソコンの熱暴走と対策についてご案内しているページもありますので一度ご覧ください。
■いまさら聞けないパソコン基礎知識 > パソコンの熱暴走と対策
https://www.rescue-center.jp/elementary/vol06.html

パソコンなどの精密機器は熱と同様、湿気も大敵となります。パソコン内部の部品が湿気による腐食等で破損するとショートを引き起こす原因にもなります。梅雨時期は洗濯物を室内で干すなどの場合も多いと思いますが、パソコンの近くには干さないようにしてください。
観葉植物や水槽なども室内の湿度をあげてしまうため、梅雨時期はPCの近くを避け、風通しのよい窓辺などに設置するようにしてください。除湿機やエアコンを利用し、室内の湿度を一定に保つのもお勧めです。
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このように梅雨対策を行っていても、パソコンが起動しなくなったり、外付けHDDが認識しなくなったりなどのトラブルが起こる可能性はございます。急な故障で大事なデータが失われないよう、日ごろからバックアップをとることも重要です。
■データ保護のススメ
https://www.rescue-center.jp/campaign/index_1.html
■データバックアップ入門
https://www.rescue-center.jp/primer/
■パソコンがなくてもできるデータ保護
https://www.rescue-center.jp/elementary/vol24.html

なお、弊社では、故障で動作しなくなったパソコンや外付けHDD、認識しなくなった記録メディアからデータを取り出すデータ復旧を行っております。豪雨などにより水没したパソコンからのデータ復旧も対応しております。
突然の障害や故障などでお困りの際は、お気軽にご相談ください。
■データ復旧事例 > ハードディスク(HDD)
https://www.rescue-center.jp/case/hdd.html
■データ復旧と災害対策
https://www.rescue-center.jp/elementary/vol26.html

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響とITの活用

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の流行により、各地で大きな影響がでています。
感染拡大を抑えるため緊急事態宣言、テレワークの実施、不要不急の外出の自粛が呼びかけられ、外出の際はマスク着用が当たり前となっています。
それを受けて外出の自粛の実態を把握する目安として、主要都市での通行量を数値としてTVやインターネットで紹介されています。
この数値は主に携帯電話の情報を元にしたビッグデータを分析して出されています。
以前はビッグデータ、位置情報といったものに嫌悪感を抱く方も多かったようですが、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の流行後はそういった声は上がっていないように思えます。
マーケティングや交通渋滞の情報などでも活用されているため、ビッグデータをもとにした情報に接する機会が日常的に増えてきたことや、緊急事態宣言後の通行量は多くの人が求めている情報であったという点も大きいのかもしれません。
■スマホの位置情報「危機回避なら問題ない」が半数 コロナ調査

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響は大きく、色々な場面で人と接することを制限されています。
学業への影響も大きく各地でオンラインでの授業を行っている、行おうとしている状況です。

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ただそこで問題になるのが、オンラインで授業を受ける環境が無い世帯があることです。
インターネットはかなり普及していますが、インターネット環境が携帯電話のみといった世帯も多く、スマートフォンでは満足なオンライン授業が受けられない、通信費が高額になってしまう等の問題があります。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の流行はいつか終息し、オンライン授業用にパソコンを購入してもすぐに不要になると考えている方もおられるかもしれませんが、自粛により利用が広まったZoomやSkypeといったツールは終息後もシーンに合わせてコミュニケーションツールとして利用されることが予想されています。
この機会にパソコンの購入や今まで使ってこなかったZoomやSkypeといった新しいツールにチャレンジすることをご検討されてみてはどうでしょうか?
■Let's note(レッツノート) データ復旧特別サービス > レッツノートのご紹介
■Zoomミーティング – Zoom
■Skype  無料通話とチャット用のコミュニケーション ツール

パソコンの利用を始めると色々な問題が出てくると思いますが、もしパソコンが起動しなくなるなど、大切なデータが取り出せなくなった場合は、弊社にご相談ください。

■データ復旧事例 > ハードディスク(HDD)
■データ復旧事例 > SSD(Solid State Drive)

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