データ復旧コラム|データレスキューセンター

データレスキューセンターのスタッフによるデータ復旧コラム。PC、HDD、USBメモリ、SDカードの情報を中心としたお役立ち情報をお届けします。

2020年04月

USBメモリの暗号化

USBメモリにデータを保存して持ち運びをする場合、紛失・盗難での情報漏えいのリスクがあります。
USBメモリの紛失・盗難での被害を抑えるためのセキュリティ対策をご紹介いたします。
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1.保存するファイルにパスワードを設定する
エクセルでは「ブックの保護」、ワードでは「文書の保護」という標準の機能があります。
こちらを利用することで、パスワードを付けて暗号化することができますが、パスワードを忘れてしまうと二度と開けなくなるので注意が必要です。
標準で暗号化の機能がないJPGなどのファイルは、ZIPなどに圧縮してパスワードをかけることも可能です。

2.USBメモリそのものを暗号化する
USBメモリ全体を暗号化し、USBメモリへのアクセスの際にパスワードを必須とする方法です。
1のようなファイルごとに暗号化する手間もかからず、OSに標準でついている暗号化機能を利用すれば、設定も簡単です。

Windowsでは「BitLocker To Go」(Windows10 Homeでは使用できません)が標準でついています。マイコンピューター上で暗号化したいUSBメモリを右クリックして、「BitLockerを有効にする」を選択します。後は手順に従ってパスワードの設定や回復キーを保存すれば完了となります。

Macでは「Finder」を使用してUSBメモリの暗号化が可能です。事前にUSBメモリの「HFS+ファイルシステム」へのフォーマットが必要ですが、Finder上でUSBメモリを右クリックして「暗号化」を選択します。後は手順に従ってパスワードを入力すれば設定完了となります。

※暗号化の設定は、データの消失を避けるため、必ずUSBメモリ内のデータをバックアップした後に行ってください。

3.暗号化機能付きのUSBメモリを使用する
独自の暗号化機能が付属して販売されているUSBメモリを使用する方法です。
初期設定は必要となりますが、もともと暗号化機能があるので手軽に使い始められます。
中には、パスワードを一定回数間違えると二度とデータが読み出しできなくなるなどの機能もありますので、ご利用時はご注意ください。

情報漏洩の事故はいつ発生するかはわかりません。セキュリティ対策は十分に行われましょう。

なお、暗号化は情報漏洩を防止する対策となりますが、USBメモリが正常に読み出しできなくなるなどのトラブルが発生した場合、データ復旧が簡単にはできなくなる可能性がありますので、バックアップは必須となります。
なお、弊社では、暗号化されたメディアからの復旧の事例も多数ございます。何かありましたら、お気軽にご相談ください。

■データ復旧と暗号化
■データ復旧事例 > USBメモリ(暗号化)
■データ復旧事例 > 暗号化

SSDが認識しない原因と対処方法を掲載しました。

いまさら聞けないパソコン基礎知識に「SSDが認識しない原因と対処方法」を掲載しました。

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https://www.rescue-center.jp/elementary/vol57.html

「BitLockerとは」を掲載しました。

データ復旧と暗号化に「BitLockerとは」を掲載しました。
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https://www.rescue-center.jp/encryption/bitlocker/

バックアップの落とし穴

写真や動画を撮影後、メモリカードからパソコンに取り込むことは一般的によく行われていますが、データを取り込めばそれでバックアップが完了していると思われていませんか?

結論からいえば答えは「NO」となります。
これはバックアップした「つもり」になっているだけで、実際にバックアップされているわけではありません。
バックアップとは同じ内容のデータを複数に保存しておくことではじめて成立します。要はバックアップとは「複製」することに他なりません。
具体的には例えば、メモリカードからデータを取り込む場合は、パソコン本体内に保存すると同時に、外付けハードディスクやUSBメモリ等の他の記憶媒体にも保存しておくことが重要になります。
毎日行うような作業の場合なら、その都度実施するのも手間がかかりますので、一日の終わりや週単位でまとめてコピーするというようなルーティン作業にしておくこともお勧めになります。外付けHDDなどに付属しているバックアップソフトを使えばそういった作業も自動で行ってくれますのでお試しになってください。

また、データの取り込みの際は「移動」ではなく、「コピー」で行うよう気を付けてください。

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カット&ペーストを用いてデータを移動させると、移動途中に不具合が発生して、メモリカード・パソコンの両方からデータが消失したというご相談をよくお受けします。それ以外にも、データの移動後に編集や整理をして、誤ってデータを消してしまうことや、取り込み漏れが発覚したなど、そんなトラブルが発生してもコピー元が残っていればいくらでも取り返しはききます。

なお万一データを移動させてしまいメモリカード内にデータが残っていない場合でも、上書きの度合いが少なければ復旧の可能性は十分見込めます。
あきらめてしまう前に、一度データレスキューセンターまでご相談ください。

・メディア解説>SDカードについて
・データバックアップ入門
・いまさら聞けないパソコン基礎知識 > SDカードリーダーやアダプタの使い方
・いまさら聞けないパソコン基礎知識 > データ消失を回避する方法

小型デスクトップパソコン(NUC)について

デスクトップパソコンは大きくて場所をとるので、ノートパソコンを利用しているという人は少なくないと思います。デスクトップパソコンにはスリム型と言われている通常のパソコンよりはコンパクトにまとまった小さいタイプもありますが、ノートパソコンと比べるとどうしても場所をとってしまいます。

デスクトップタイプもノートタイプそれぞれにメリット・デメリットがありますが、両者のいいところを合わせたようなパソコンもあります。それがNUC、縦横10cmサイズに収まる超小型パソコンです。
NUCとは「Next Unit of Computing」の略で、2012年11月にインテルから発表された超小型パソコンの規格です。小型で消費電力も小さく静音などデスクトップにはないメリットがあります。ノートパソコンより小型だと性能も低く非力というイメージがあるかもしれませんが、高性能なパーツを搭載することも可能で、ゲームや動画編集など高負荷のかかる処理でもこなしてしまうものもあります。
例えば画面の大きさにこだわりたいのであればモニターだけ大画面のものを用意して、本体はモニターの裏に接続させるなどすれば設置スペースを気にする必要なく大画面の動画鑑賞用パソコンを用意することもできます。
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ノートパソコンでも大画面のものはありますが、どうしても選択の幅が小さくなります。NUCの大きなメリットは、自作機をルーツとするので、パーツを組み合わせていくことが前提となっていることです。スペック重視にしてもいいですし、コスト重視の組み合わせでも幅広い中から選定することが可能です。

ただし、これだけ小さなパソコンに高性能なパーツを搭載してしまうと熱処理などの問題も気を付ける必要があります。小さくてどこでも置くことができるので、気を付けていても置き場所によっては熱がこもったり、ついついつけっぱなしにしてしまったりすることがあるので注意が必要です。
NUCはとても小さいので記録媒体も通常のHDDではなくSSDが搭載されていますが、もちろんこのSSDからのデータ復旧にも対応しておりますので、万が一の場合は弊社にご相談ください。

SSDについて
SSDの復旧事例