データ復旧コラム|データレスキューセンター

データレスキューセンターのスタッフによるデータ復旧コラム。PC、HDD、USBメモリ、SDカードの情報を中心としたお役立ち情報をお届けします。

2019年01月

大容量ハードディスクとセクタサイズ

※本記事は2017年12月18日にGoogle+に掲載した記事です

ハードディスクの大容量化が進んでいて、以前は業務用として販売されていた8TBや10TBのハードディスクが家電店でも容易に入手できるようになりました。

ハードディスクを大容量化する方法は大きく分けて二つあります。データを記録する円盤(プラッタ)の枚数を増やす方法と、1枚のプラッタあたりの記録容量を増やす方法です。ハードディスクの外寸は規格で決まっていますので、中に入れられるプラッタの枚数には限界があります。そのため、プラッタの記憶密度を上げることで大容量化を図ることになります。


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ハードディスク内では、セクタと呼ばれる最少単位ごとにデータの読み書きが行われます。従来のハードディスクは、1セクタあたり512バイトとなっています。各セクタ間にはデータが書き込めない領域が存在するので、セクタ数が多ければ多いほど無駄が増えてしまいます。そこで、セクタのサイズを8倍の4096バイト(4KB)にすることで、無駄な領域を減らし、記録密度を上げることになりました。

しかし、古いOSでは4KBのセクタには対応していないので互換性の問題が出てきます。そこで、AFT(=Advanced Format Technology)と呼ばれる規格が生まれました。AFT規格のハードディスクは、物理的には4KBのセクタで区切られていますが、OSからはセクタサイズ512バイトのハードディスクとしてアクセスできるようにエミュレーションを行うようになっていて、512e(eはエミュレーションの略)とも呼ばれています。AFTのHDDは、Windows の場合は、Vista以降でサポートされています。

さらに、Windows7 SP1以降は、物理的セクタサイズが4KBで、論理的にアクセスする際も4KBとなる4Kネイティブ(4Kn)と言われるハードディスクに対応するようになりました。
AFT のハードディスクは、データの読み書きの際にコントローラ上でセクタサイズの変換が行われるため、パフォーマンスの低下があります。4Knのハードディスクでは、4KBセクタの性能を発揮できるので、今後は4Knのハードディスクが普及していくものと思われます。

データレスキューセンターでは、セクタサイズを問わずどのハードディスクに関しても復旧の対応が可能ですので、障害が発生した場合はお気軽にお問い合わせいただけましたら幸いです。

■ファイルシステムについて
■ハードディスクのデータ復旧事例
■データ保存の仕組み
■データ容量について

年末年始のセキュリティ対策

※本記事は2017年12月25日にGoogle+に掲載した記事です
年末年始は他の時期と比べ、セキュリティ対策がおろそかになり、サイバー犯罪が発生しやすいといわれています。
休暇前に確認しておくべきセキュリティ項目をまとめてみましたので、皆さんもチェックしておきましょう。

1.ウイルス対策ソフトやOSの更新プログラムを適用
長期休暇中に新しいウイルスが流行したり、セキュリティホールが発見されたりすると、対策が間に合わないことがあります。
まずは年末の時点でOSやセキュリティソフトを最新の状態に更新して、また仕事始めのタイミングでも更新しましょう。

2.電源は必ずOFFに
スリープモードは悪意の第三者からリモートで操作されるリスクが少なからずあるので、休暇前にはスリープではなく電源を切っておくことをお勧めします。さらに、電源コンセントから抜いておくと、雷の過電流による破損の対策にもなります。

3.メールに注意
年末年始には、クリスマスカードや年賀状などを装ったウイルス・迷惑メールが多く発信されています。
公的な団体や組織を名乗る、ターゲットを限定して実在の取引相手を装うなど、悪質な手口が使われているので、送信者名や署名だけで判断するのは禁物です。添付ファイルは不用意に開かず、URLもむやみにクリックはしないよう心掛けてください。

4.置き忘れや盗難
休暇中でも緊急連絡用にパソコンやタブレットを持ち歩く方もいるでしょう。
普段の生活とは違う環境のため、置き忘れたりしないよう気を付けてください。
もしもの時に備えて持ち歩くパソコンや記録メディアにはパスワードをかけておきましょう。

年明けの業務を気持ちよく迎えられるように、セキュリティ対策はしっかりと行ってください。
■コンピューターウイルスと対策ソフト

AndoridとiOS

※本記事は2018年1月8日にGoogle+に掲載した記事です

当たり前のように使わるようになったスマートフォンですが、搭載されているOSはAndroidとiOSの2種類が主流となっています。

Androidは、Googleが開発した携帯端末向けのOSで、オープンソースで無償提供されており、多数のメーカーから販売されています。
同じAndroid OSを搭載していてもメーカーによってカスタマイズされているため、画面や機能に違いがあり、Androidのバージョンによる違いも考えると、様々なAndroid端末が存在します。GoogleはAndroidプラットフォームの提供を担っていますが、メーカーと協業でGoogleブランドの端末も発売しています。

一方のiOSは、iPhoneやiPad用のOSで、OSからハードウェアまでAppleが一社で手掛けています。
数多くのメーカーが独自仕様を盛り込んだ多彩な端末を提供するAndroidとは異なり、iPhoneは数種類の端末を世界各国共通で販売しています。
そのため、日本の携帯電話では一般的だった防水機能や、おサイフケータイなどの決済サービスも長らく利用できませんでした。最近のiPhoneでは防水機能が搭載され、2016年からは決済サービスのApplePayにも対応し、日本でより使いやすくなりました。

世界的にはAndroidがシェアの大半を握っていますが、国内ではiPhoneの人気が高く、ケースなどのアクセサリー類が豊富で、新型の販売に合わせて多数店頭に並びます。Androidは多くの機種が発売されるため、一つ一つの機種に対して対応するケースの種類が少なく、ケースにもこだわりたいという方にはiPhoneがお勧めです。

iPhoneはmicroSDカード等を扱えず、写真などは内蔵メモリへの保存が前提となりますが、Lightning端子に差し込むタイプのUSBメモリやSDカードリーダーを使うこともできます。
Androidは一部を除きmicroSDカードを直接差し込めて、データの保存先として利用できます。iPhoneと同じようにUSBメモリやカードリーダーも使用可能です。

以前は、機能面でiPhoneとAndroidに多数の違いがありましたが、今ではあまり差がなく、ほぼ同じことができるようになってきています。
アプリがiPhoneはApp Store、AndroidはGoogle Playと違う物になってしまう点はどうしようもないですが、あまり気にされない場合はiPhoneからAndroidへ、AndroidからiPhoneへ乗り換えてみるのも楽しいかもしれません。

弊社ではスマートフォン本体からの復旧は対応しておりませんが、スマートフォンでご利用のmicroSDカードやUSBメモリも対応しておりますので「SDカードが破損しました」と表示される場合や接続しても反応がなくなった場合など、お気軽にお問い合わせください。

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■パソコンがなくてもできるデータ保護
■メモリーカードのデータ復旧事例
■USBメモリのデータ復旧事例
■データ復旧が困難な障害・メディア

CPUのコアとスレッド

先日の記事で「マルチコアCPU」について解説しました。
CPUのクロック数の向上による処理能力の向上が頭打ちになってきたため、クロック数は控え目にして、コアを複数(マルチ)にすることで性能の向上を図ったのがマルチコアです。
2018年に発売されている最上位モデルでは18コアのCPUもあります。

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その一方でコアを物理的に増やすのではなく、擬似的に倍増させる技術があり、インテル製のCPUでは「ハイパースレッディング・テクノロジー(HTT)」と呼ばれています。
CPUで実行される一連のプログラムをスレッドと呼びますが、1つのコアで2つのスレッドを同時に動作させるものです。2スレッドが動作すると、OS側からみると2つのコアとほぼ同様の扱いが可能になります。最新のCPUでは18コア/36スレッドのものがあります。

コアとスレッドの関係については、オムレツを作るコックさんに見立てて説明されることがあります。
2コアではコックさんが2人、4コアではコックさんが4人で同時に調理を進めます。当然オムレツを作る速度はコックさんの数に比例することになります。
そして、使うコンロの数がスレッドの数に該当します。一人で2つのコンロを使えば、同時に2つのオムレツを作れます。
2コア・2スレッドでは2人のコックさんが各1台のコンロで、2コア・4スレッドでは2人のコックさんが各2台、合計4台のコンロで調理します。作業効率が上なのは当然スレッドが多い方とはなりますが、コアの数を増やすほどの効果は期待できません。
この技術の肝は、コックさんの性能をフルに使いきらせることです。その効果は条件や環境によって大きく変わり、例えばHTTがあってもソフトウェアの立ち上がり時間などについては、あまり時間が短縮されないとされています。動画の変換・編集作業においてはHTTの効果が出やすく、30%のほどの性能向上が見込めます。

買い替えの際など、CPUを見比べる際はコア数だけでなくスレッドの数にも注目してください。

■メディア解説 > パソコンの構造

いまさら聞けないパソコン基礎知識に「高速スタートアップとスリープモード」の記事を追加

データレスキューセンターのホームページのいまさら聞けないパソコン基礎知識に「高速スタートアップとスリープモード」の記事を追加しました。
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