
https://www.rescue-center.jp/elementary/vol44.html
パソコンやスマートフォンなどのコンピュータの基本性能は、中枢部分となるCPUの処理能力によって変わります。同じ種類のCPUであれば、1秒間に何回計算ができるかを示すクロック数が大きいほど同じ時間に多くの計算ができるので、高性能となります。
昔のCPUは、クロック数を高めることで処理能力を上げていましたが、高クロック化で向上する性能以上に消費電力と発熱量が多くなるためクロック数には限界があります。そのため、クロック数を高めずにCPUの性能を向上させる手段として、”マルチコア”という手法が用いられるようになりました。
コンピュータにCPUを複数搭載すれば、多くの処理を同時に行えるようになります。しかし、CPUを複数搭載するとそれぞれのCPUのための回路や、冷却ファンが必要となり、コンピュータ自体が大きくなってしまいます。そこで、1つのCPUの上にコアを複数搭載することで、複数個のCPUを搭載するのと同じ効果を得る方法が考案されました。これがマルチコアです。
コアは、CPU内で実際に計算処理を行う中核部分で、現在のCPUは複数のコアを搭載したものが一般的です。マルチコアCPUはパソコンで普及が広がりましたが、最近ではスマートフォン用のCPUでもマルチコアのものが使われています。たとえば、最新のiPhone XSでは、A12 Bionicという6コアのCPUが搭載されています。パソコン用のCPUでは、10コアを超えるCPUも登場しています。
Apple iPhone XS A12 Bionic
https://www.apple.com/jp/iphone-xs/a12-bionic/
CPUが複数コアを搭載していると、複数のアプリを同時に起動したときにそれぞれのアプリが別のコアで動作するので、他のアプリの処理の影響を受けにくくなり、シングルコアのCPUと比べて軽快に動作するようになります。また、マルチコアに対応したアプリであれば、1つのアプリで複数のコアを同時に使ってより高速に処理できるものもあります。さらに、起動しているアプリが少ない場合は使っていないコアを休止状態にして消費電力を抑えることもできます。
最新のコア数の多いパソコンでも、データの保存方法は大きく変わることはありません。うっかり操作を誤ってしまうとデータを消してしまったり、起動しなくなったりすることがあります。万が一の場合は、データレスキューセンターまでお問い合わせください。
■PCの構造について
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