データ復旧コラム|データレスキューセンター

データレスキューセンターのスタッフによるデータ復旧コラム。PC、HDD、USBメモリ、SDカードの情報を中心としたお役立ち情報をお届けします。

2018年10月

RAID構成のハードディスク

以前は企業で利用されることが多く、一般的な家庭での利用にはあまり馴染みのなかった「RAID(レイド)」と呼ばれるHDDですが、最近では家電量販店などでも販売されるモデルが増えてきています。RAIDは、複数のHDDを一つの記憶領域として運用するものです。

RAIDについて
https://www.rescue-center.jp/explanation/raid/index.html

RAIDには様々な種類があり、それぞれに特徴があります。
RAID0は、読み書きの速度を上げるために複数のHDDを1台のドライブとして使うものでRAIDの中でも特殊なものです。RAID0以外のRAID1やRAID5、RAID6などは、複数のHDDに余分にデータを書き込むことで、1台(もしくは複数台)に異常が発生した場合にもデータを失うことなく利用できる冗長性という特徴があります。また、一般的な外付けHDDよりも大容量のデータを保存できます。

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RAIDの種類
https://www.rescue-center.jp/explanation/raid/type.html

一般家庭でも、デジタル一眼カメラや4Kビデオカメラなどで撮影した大容量のデータを大量に保存することも容易になり、たくさんの記録を家族で共有するという機会も増えてきています。そういったデータの保管に、RAIDを利用したHDDをお勧めされるケースも増えているようです。
HDDは前触れなく不具合を起こすことも珍しくはありません。そういった突然の故障などに備えて、冗長性の高いRAIDモデルの利用を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

では、RAIDを利用すればデータを失う心配はなくなるのでしょうか。
答えはNOです。冗長性があっても、複数台のHDDが同時に壊れることがあります。また、RAID機器本体部分が故障するとHDDが無事でもデータは読めなくなります。それに、誤ってデータを削除してしまえば当然データは失われてしまいます。

RAIDの障害・故障
https://www.rescue-center.jp/explanation/raid/failure.html

弊社ではRAID構成のHDDからのデータ復旧も対応していますが、RAIDのHDDは通常のHDDと情報の読み書きの仕組みが異なり、一般的なHDDよりも復旧が難しくなる場合があります。RAID環境では突然の不具合の発生に備えたデータ保護の機能として「リビルド」と呼ばれる機能を持つものが多いですが、このリビルドが正常に動作しないという事例は決して珍しくありません。また、リビルドによってデータ復旧に必要な情報が書き換えられてしまうこともあります。RAIDのデータ復旧のご依頼をいただくなかには、「異常が発生した際にHDDを交換してリビルドを試したがうまくいかなかった」というケースが少なくありません。その際の処置によって情報の書き換えが発生して、状況が悪化していることもあります。RAIDのデータ異常の際は、お手元であれこれお試しになるよりも、弊社のような専門業者で調査をお試しになることをお勧めします。

データレスキューセンターでは法人個人問わず対応しておりますので、万が一RAIDモデルのデータ復旧でお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

データ復旧事例
https://www.rescue-center.jp/case/raid.html

いまさら聞けないパソコン基礎知識に「PCメモリの構造と歴史」の記事を掲載

いまさら聞けないパソコン基礎知識に「PCメモリの構造と歴史」の記事を掲載しました。
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UPS(無停電電源装置)でデータを保護

みなさんはUPSという言葉を聞いたことはありますか?
UPSとはUninterruptible Power Supplyの略称で、日本語に訳すと無停電電源装置となります。バッテリーを内蔵し、停電や断線といった電源トラブル時にサーバーなどに電力を供給する装置です。

オムロン:UPSとはどのような装置ですか

以前までは、高い信頼性が必要な24時間稼働の商業機器で広く利用されていましたが、最近では、台風や地震などによる停電対策や雷サージ対策のため、個人ユーザや小規模オフィス向けのロースペックの製品も増えてきました。

PCをご利用中に停電などで電源が落ちると、その時作業していたファイルが消えてしまうだけでなく、最悪の場合、システムファイルの破損などでPCが起動しなくなるというような障害が発生する可能性もあります。
パソコン関連機器以外にもUPSは有用です。たとえば、テレビ録画中にHDDレコーダの電源が切れると大切な録画データが消えてしまうことがありますが、UPSで保護が可能です。ご家庭でも停電対策にUPSの導入を検討してみてはいかかでしょうか。

なお、データレスキューセンターでは災害対策用の情報も公開しておりますので、ご参考までにご一読ください。
■データ復旧と災害対策

また、弊社では故障により起動しなくなったPCや、読み取れなくなったメディア、誤って削除してしまったデータなどの復旧サービスを行っております。
データ復旧が必要となった際はお気軽にご相談ください。


キャプチャ

■データ保護ノススメ
■データ復旧と災害対策

新しい記録メディアへのデータを移す際は「移動」でなく「コピー」を

外付けHDDやUSBメモリなどにデータを保存し続けていくと、やがて到達する問題点があります。そう、空き容量の不足です。
空き容量が少なくなるとより容量の大きい媒体にデータを移して継続使用されることが多いですが、以前の媒体はどうされるでしょうか?
出来ればそのまま再利用せずに保管しておくことをお勧めします。

データを移した先の新しい媒体に何らかの不具合が発生したり、誤ってデータを削除してしまったりしたときに以前の媒体からデータを取り出すことが可能だからです。つまり、そのままバックアップの媒体として活用することができるので、そのまま保管しておくことが望ましいといえます。

それでは、新しい媒体にデータを移す場合は切り取りとコピーのどちらが良いのでしょうか?答えは言うまでもなく「コピー」することがお勧めです。
データの切り取りを行うと、データの移動中に何らかのトラブルが発生したときにデータの移動元・移動先のどちらからもデータが消えてしまうことがあるからです。そのため、データを移す場合は切り取りではなく、コピーで行うのが望ましいといえます。

外付けHDDにはHDDメーカー製のコピーソフトが付属していることが多いので、そちらを利用すると良いでしょう。

しかしながら十分備えていたとしても、人為的なミスやトラブルによりデータを失ってしまうリスクは完全に逃れることは困難です。
万一の際は、お気軽にご相談ください。

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■データ消失を回避する方法

■データ保護ノススメ

■データバックアップ入門

ルータのパスワード変更、ファームウェア更新

みなさんはルーターのIDやパスワードを変更されたことはあるでしょうか。
Avast社がアンケートを行った結果、ルーターのIDやパスワードを変更したことがない人が68%というアンケート結果になっていました。

3分の2がルーターのID/パスワードを未変更、4割が管理画面の存在を知らず~Avast調査

ルーターは一般的に購入時の管理用のIDやパスワードが固定されており、そのまま使用し続けると不正侵入される危険性があります。
同様にネットワークHDD(NAS)もIDやパスワードを変更しないまま使用すると不正侵入の原因となります。
これらのネットワーク機器が不正侵入されると、ネットワーク内の情報が盗まれたり、攻撃の踏み台にされたり、スパムメールの送信元にされたりすることがあります。意外なところでは、ネットワーク対応の録画機器や調理家電、空調機器が不正侵入の被害にあっています。
とくに管理用パスワードが空欄や「password」となっている場合にはすぐに変更することをお勧めします。

また、ネットワーク機器には脆弱性を取り除くためにファームウェアアップデートが行える仕組みになっています。脆弱性のあるファームウェアのまま使用し続けると、パスワードを変更していたとしても不正利用される可能性があります。前述のアンケートによるとルーターのファームウェアをアップデートしたことがないと回答した人は43%という結果となっていました。
セキュリティ上、ネットワークに接続できる機器はファームウェアアップデート・システムアップデートすることが推奨されていますので、普段行われていない方はネットワーク機器のファームウェアアップデートを行ってみてはいかがでしょうか。

IOデータ ファームウェアの更新手順について

なお、弊社ではネットワークHDDからのデータ復旧も対応しておりますので、トラブルに見舞われデータにアクセスできなくなった際には、お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

・データ復旧事例 リンクステーション
・データ復旧事例 LANDISK等その他NAS
・パスワードの管理
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