2017年12月
パソコンの心臓部であるCPUは、現在IntelとAMDの2社がほとんどのシェアを占めていて、この2社は長い間ライバル関係にあります。AMDは、パソコンの中で画像処理を受け持つGPU(グラフィックボード)の分野でも市場の2-3割程度のシェアを持っていますが、GPUシェア7割を超える最大手のNVIDIAに続く二番手の立場にあります。
そのような状況の中で先日、Intel製のCPUとAMD製のGPUを統合した製品がIntelブランドで発売されることが発表され、CPU分野での2社の長い対立を知っている人たちを驚かせました。
最近では、簡易的なGPU機能を搭載したCPUが普及し、高性能な単体のGPUを搭載しないパソコンが増えています。特に、ノートパソコンは筐体のサイズが限られているため、一部の高価格帯製品以外は、単体のGPUを採用していません。
今回の製品は、CPUチップ自体にGPU機能を搭載するのではなく、Intel製のCPUチップとAMD製GPUチップを一つのパッケージに並べて1チップにしています。そのため、ノートパソコンのような小型の機器でも高性能な単体のGPUチップを搭載でき、デスクトップPCでしか動かなかったような、最新のゲームも小型のノートPCで遊べるようになります。また、省電力で小さくて画像処理が高性能となると、いま話題のVR分野での普及が期待されます。
どのような経緯で二社がタッグを組んだのかは、背景を想像するしかありませんがお互いに利点の多い提携だといわれています。
GPU分野でNVIDIAに後れをとっているAMDにとっては、今回の製品は自社GPUの普及の後押しとなり、ライバルと手を組むメリットは大きいです。Intelにしても、GPUをCPUのように使う”GPGPU”という技術でCPU業界にもプレッシャーをかけているNVDIAへの対抗意識があると思われます。
ただし、このタイプの製品の普及が進むと、AMDはIntelの下請け的な立場となって自社ブランドの単体GPUが売れなくなる可能性がありますし、Intelにしてもライバルに製品をコントロールされるという不安があります。そのため、製品発表時点ではゲーム向け製品と限定しているようです。
データレスキューセンターのホームページでは、CPUやGPUも含めたパソコンの構造についての解説も行っておりますので、興味のある方はご一読ください。
■PCの構造について
■パソコンについて
■パソコンのデータ復旧事例
通常、スマートフォンのカメラで写真を撮るとJPEG(ジェイペグ)という形式で画像が保存されます。iOS11以降のiOSではHEIF(エイチイーアイエフ・ヒーフ)形式が標準で採用されるようになりました。HEIFはHigh Efficiency Image File Format(高効率画像フォーマット)の略で、その名の通り高画質でありながら小さな容量で済む”効率のいい”画像形式となっています。ファイル名の末尾に「.heic」の拡張子がつきます。
いままで、iPhoneで写真を撮ると被写体にもよりますが1枚あたり2.5MBほどの容量になっていました。それが、HEIF形式だと半分の1.25MB程度に抑えられるといわれています。
また、HEIF形式は1ファイルの中に複数の画像を格納できるという機能を持っています。iPhoneで写真を撮るときにシャッターボタンを押しっぱなしにすると「バーストモード」と呼ばれる連写が可能ですが、JPEG形式の場合は20枚連写すれば20枚のJPEGファイルが生成されることになり、単純に20倍の容量を使います。それが、HEIF形式だと10枚でも100枚でも1ファイルでおさまります。連写なので、1枚1枚の違いは小さく、2枚目以降はその差分だけを記録するだけでよくなり、ファイルサイズは格段に小さくなります。
HEIF形式は良いところばかりではなく、「互換性」という部分で問題を抱えています。JPEGは1992年に提唱された古い規格で、無料で使用可能なのに対し、HEIF形式に対応したソフトは特許料を支払う必要があります。いまのところ、HEIF形式を標準で採用しているOSはiOS11とmacOSの最新版High Sierra(macOS10.13)ぐらいです。
現在はHEIF形式のファイルをそのままiPhone/Macユーザ以外に渡しても表示できないため、iPhone撮ったHEIF形式の写真を他の人に渡す際には自動的にJPEGに変換される仕組みになっています。
しかし、今後は、HEIF形式に対応したソフトやオンラインストレージサービスが増えて、HEIF形式のままやり取りできるようになるといわれています。
データレスキューセンターでは、HEIF形式など最新のデータ形式のデータ復旧にも対応しておりますので、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。
■データバックアップ入門
■WindowsとMac間でのデータのやり取り
■拡張子について
■動画フォーマットについて
データレスキューセンター
最新記事
人気記事
アーカイブ