データ復旧コラム|データレスキューセンター

データレスキューセンターのスタッフによるデータ復旧コラム。PC、HDD、USBメモリ、SDカードの情報を中心としたお役立ち情報をお届けします。

2015年11月

リカバリとリフレッシュ

パソコンの設定を変更したことにより動作が不安定になったり、コンピュータウイルスに感染してしまったりした際、パソコンを元の状態に戻す方法の一つに「リカバリ」があります。リカバリを行うことによって、パソコンを購入当時のまっさらな状態に戻すことができます。あらかじめ作成されたリカバリ用のデータを使って行うもので、Windowsパソコンでは、「回復パーティション」という場所にリカバリ用のデータが保存されています。

リカバリの方法にも種類があり、Windows8以降のパソコンでは、新しく「リセット」と「リフレッシュ」という二つの機能が搭載されています。
リセットとは、パソコン上の全ての設定を完全に削除しOSのインストール直後のような状態に戻すもので、従来のリカバリに相当する機能といえます。ほぼ工場出荷直後の状態になるため、保存していたデータやパソコン上の様々な設定はなくなってしまいます。

もうひとつのリフレッシュでは、ユーザー情報や作成した独自のフォルダ、ファイルを残した状態で、パソコンのシステムやプログラムの部分のデータが再作成されます。そのため、ユーザーが保存したデータは残りますが、インストールしたアプリケーションソフトは削除されてしまうので、。必要なアプリケーションは再度インストールする必要があります。

ユーザーが誤ってリフレッシュを行っても作成したデータ自体は残っているので、必要なアプリケーションをインストールすれば以前のようにデータを開けるようになります。しかし、リセットをしてしまった場合データは全てなくなってしまうので、リセットを行う際はデータのバックアップを取っておくなどの準備が必要です。リフレッシュを行う場合も、万が一に備えてバックアップを取っておくべきでしょう。

パソコンの状態を回復するための方法は、リカバリ以外にも「システムの復元」や「自動修復(スタートアップ修復)」というものがあります。システムの復元はユーザデータに影響を与えない場合が多いですが、自動修復はOSの起動を優先して行われるため、一部のデータが消失してしまう場合があります。特に自動修復は、開始すると途中でキャンセルできず、必要なデータが失われる可能性もあるので注意が必要です。

このように、パソコンの動作がおかしくなってしまった場合に元に戻す方法は複数あり、以前に比べて手軽に行う選択肢が増えました。しかし、誤操作で必要なデータが失われるという事例は決して少なくありません。とくにリフレッシュとリセットに関しては新しい機能でまだ認知度が低いという面もあり、お問い合わせも増えてきています。
弊社ではリカバリされたパソコンからの復旧事例も多数あるので、万が一の際は一度ご相談ください。

ハードディスクの復旧事例

新しいメモリーカード

コンパクトフラッシュやメモリースティック、xDピクチャーカードなどさまざまな記録メディアがかつては混在していましたが、今日ではSDカードが事実上の標準規格となっています。デジカメや携帯電話はもちろん、家電製品やゲーム機にもSDカードが利用さています。

15年以上にわたる歴史の中で、SDカードは改良が加えられています。現在では、転送速度は初期のSDカードの約100倍、容量も数千倍になっています。
この性能は、フルHDの動画やデジタルカメラではSDカードで利用する分には十分ですが、最新の4K動画対応ビデオカメラや高解像度のデジタル一眼レフカメラで必要となる容量、転送速度には十分とはいえない状況となっています。

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そこで新しい規格の記録メディアが発売されました。
2012年に発売されたXQDメモリーカードは、4Kビデオカメラや高解像度のデジタルカメラをターゲットとしており、SDカードよりも高速化、大容量化を実現しています。
拡張性も考慮されており、さらに高速化、大容量化する予定となっています。

SDカードに限らず、従来の記録メディアに比べて高性能な記録メディアになるため、メディア自体も高価となっており、XQDメモリーカードが採用されている機種も業務用のXDCAMや民生用の一部の4Kビデオカメラ、デジタル一眼レフカメラのみとなっています。
現在では、ごく一部の方しか利用される機会がありませんが、このまま4Kビデオカメラや高解像度のデジタルカメラが一般に普及すると、XQDメモリーカードが従来のメモリーカードと置き換わっていく可能性はあります。

データレスキューセンターでは、もちろんXQDメモリーカードのデータ復旧にも対応しておりますので、万が一の場合は弊社にご相談ください。

■メモリーカードの復旧事例

■その他メディアの復旧事例

特殊媒体の復旧事例ページを追加

ホームページに特殊媒体の復旧事例ページを追加しました。
データレスキューセンターでは、ICレコーダー、サーバー用テープ媒体、iPod、MP3プレーヤー、デジカメ内蔵メモリなど、その他の様々なメディアからのデータ復旧も行っています。
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パソコンとテレビでHDDの共有はできません。

長年、パソコンの補助記憶装置として用いられてきた外付けHDDですが、近年ではテレビやブルーレイレコーダーの増設用ドライブとしても用いられるようになりました。
最近発売されている外付けHDDには、パソコン・テレビのどちらでも利用が可能なことをうたい文句として発売されているモデルも存在します。


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ここで注意が必要なのは、パソコンとテレビのデータは共存できないという点です。
「パソコン・テレビのどちらでも利用が可能」というのは、機械的にパソコンとテレビの両方に適合するという意味であって、「パソコンとテレビのデータを同時に保存できる」というわけではないということです。

理由としてはHDDのフォーマット形式がパソコン・テレビの双方で異なることが挙げられます。パソコンだとWindowsではFAT32やNTFSと呼ばれるパソコン用のフォーマット形式でデータが記録されますが、テレビではテレビ専用の特殊なフォーマット形式でデータを記録します。

市販されている外付けHDDはパソコンですぐ使用できるようにFAT32やNTFSでフォーマットした状態で販売されていますが、テレビで使用する場合は初回接続時にテレビ用にフォーマットをし直す必要があります。
つまり、パソコン・テレビの双方でファイルの保存形式の互換性が全くないためデータの共存ができず、テレビに接続して録画用に設定した時点でパソコンのデータは消えてしまいます。
実際にそのようなケースで、データ復旧をご依頼される方も増えてきています。

そのような、テレビ用にフォーマットしてしまったものであっても、その後にテレビ番組を大量に録画している状況でなければ、以前のパソコンデータの復旧の可能性は十分あります。
万一、誤ってテレビでフォーマットしてしまった場合は、お気軽にご相談ください。

■HDDからの復旧事例
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