データ復旧コラム|データレスキューセンター

データレスキューセンターのスタッフによるデータ復旧コラム。PC、HDD、USBメモリ、SDカードの情報を中心としたお役立ち情報をお届けします。

2015年05月

モノのインターネット、IoT

最近、ニュースなどでIoT(Internet of Things)という用語を耳にします。これは、直訳すると「モノのインターネット」で、今まではインターネットをパソコンなどの情報端末だけが使っていたのを、情報端末以外のあらゆる”モノ”もインターネットに繋げる技術のことを指します。
モノをインターネットに繋ぐと、遠く離れていても状況を把握し、操作することが可能となります。これは、すでに一部の家電製品などで取り入れられています。


internet_mono_things

カギをインターネットに繋ぐ「スマートロック」もIoTならではのサービスでしょう。
スマートホンの位置情報と連動して家を出たら自動的にカギをかけたり、ほかの人のスマートホンに開錠の権限を一時的に与えたりすることもできます。本物のカギと違って、カギを渡しても合鍵を作られる心配がなく、施錠と開錠の履歴も見ることができます。清掃業者や家政婦のサービスとあわせて導入されているそうです。
http://www.gojiaccess.com/

単純に離れた"モノ"の状態を知るだけでも面白いサービスがあります。
「ねこったー(猫ツイッター)」は猫の首輪に取り付けた機械がインターネットに繋がり、Twitterに猫の状態を投稿するシステムです。猫が(厳密にはプログラムが)「寝てるニャン」などとツイートしてくれます。

他にヘルスケア関連では、体重計、歩行計、血圧計などの計測器が診断したデータをスマホ一台で管理するサービスはすでに普及しつつあります。さらに一歩進んで、測定した情報を病院に送って健康チェックを受けたり、匿名で集めた情報を集計・分析することで、より広域的な健康保険システムとして活用したりすることも検証されています。

もちろん便利なだけではありません。アメリカのとある州の信号機システムは、ノートPC一台で簡単にアクセスできるほど、セキュリティ管理が甘かったというレポートがあるなど、セキュリティへの意識向上は今まで以上に必要となってくるのでしょう。

こういったパソコン以外の特殊な機器でも、データが読めなくなった際には弊社でのデータ復旧が可能なものもあります。万が一の場合は、すぐにあきらめずに一度お問い合わせください。ただ、一般的にこういった機器の多くは、データをネットワーク経由でサーバに保管することが多いため復旧自体が不要な場合もあります。

デジカメで保存できるRAW画像

最近はスマートホンのカメラの画質が向上し、多くの方が写真をスマートホンで撮影されていると思います。それに対し、趣味で写真撮影をされている方はデジタル一眼カメラなどの高級機種で撮影される方が多いです。レンズの性能の差が一番大きな違いですが、デジタル一眼カメラとスマートホンのカメラ機能の違いの一つとして、画像の保存形式があります。デジタルカメラやカメラ機能で撮影したデータは、一般的にはJPEGという形式で保存されますが、高級なカメラではRAW形式でも保存が可能です。

JPEG形式は一般的に普及している画像形式なので、扱いが容易でファイルサイズも小さく、どのような機器でも再生が可能です。
一方、RAW形式はカメラの画像素子から受け取った情報をそのまま記録したもので、画像データとして扱えるようになる前の段階の生の情報の塊です。
料理にたとえるなら、JPEG形式は完成した料理、RAW形式は切りそろえただけの食材のようなものといえます。

メーカーや機種によってカメラが扱うデータ形式が全く異なるので、そのままの状態では画像として表示することができず、メーカーごとに異なる専用のソフトが必要となります。また、1枚あたりのデータ容量もJPEGと比較すると非常に大きくなり、1枚のメモリーカードに収められる枚数が少なくなります。
また、ソフトを持っていない人は画像の表示もできないので、ほかの人にデータを渡したり、ネット上で公開したりするためにはJPEG形式などに変換する必要があります。

このように扱いづらいRAW形式でわざわざ写真を撮影するかというと、RAW形式ではカメラが受取った多彩な色彩や明度の情報をすべて保持できますが、JPEG形式に変換した時点でJPEGの規格を超えた部分の情報がすべて失われてしまうからです。さらにJPEG形式ではデータの圧縮も行われます。そのため、RAW形式だと画像を加工する際に情報が失われませんが、JPEG形式の状態で編集すると、編集のたびに画像が劣化していくことになります。これは、一度出来上がった料理に調味料を加えていくようなものです。


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ただ、RAW形式で撮影したほうが確実に良い写真が撮れるかというと、必ずしもそうではなくて、RAW撮影の場合は、最終的な画像として出力するためには専用のソフトで「現像」という作業が必要となり、手間がかかるうえに撮影技術のほかに現像時のテクニックによって、写真の出来が左右されることになります。また、RAW形式よりも高速に、大量に撮れるJPEG形式で連写したほうが、シャッターチャンスを逃しにくいということもあります。

データレスキューセンターでは一般的なJPEG形式のほかにも、各社のRAW形式にも対応していますので、撮った写真が消えた、メモリーカードが故障したなどお困りの際はお気軽にお問い合わせください。
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