パソコンや携帯電話に、郵便マーク(〒)を丸で囲んだようなマークがついているのを見たことがあるかと思います。
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これは、「技適マーク」と呼ばれるもので、その製品が「技術基準適合証明(認定)」の認証が行われていることを示すマークです。

無線LANを搭載したコンピュータや、携帯電話、ワイヤレスのキーボードやマウスなど、国内で販売されている電波を出すあらゆる機器に技適マークが刻印されています。スマートフォンの場合は本体への刻印がなく、設定画面で表示されるものもあります。

このマークがついていると、電波法令で定められている技術基準に適合している無線機として認められていることになります。技適マークが付いている省電力の機器であれば無線の免許を持っていない人でも使用できますが、マークがついていない機器は使用した場合に電波法違反になる場合があります。

なぜ、このようなマークがあるかというと、高出力の電波を発してしまうような、基準に適合していない機器を使用することを防ぐためです。高出力の電波機器を不正に使用すると、機器の周りで携帯電話が使えなくなったり、消防無線などの公共の電波に影響を与えたりします。

公共の電波を安心して使うための大事なルールではありますが、この技適マークのせいで海外製品を使えないというデメリットもあります。
たとえば、海外からの旅行者が日本国内で携帯電話やパソコンを使うだけで電波法違反になるおそれもあります。東京オリンピックを控え、海外からの旅行者に限り制限を緩めるという動きも出ています。

また、棒の先端にスマートフォンを付けて自分自信を撮るためのセルフィースティック(自撮り棒)には、手元のボタンを押して無線でシャッターを切る機能がついているものがありますが、海外製品には技適マークが付いていないため、国内で使用すると違法となる可能性があります。

インターネット上では海外通販が気軽に使用できるようになっていますが、海外でしか販売されていない製品を購入する場合は注意が必要ですね。