バックアップという単語はよく聞きますが、正しく理解して実行されている方は意外と少ないのではないでしょうか。また、普段は定期的なバックアップを心がけていても、忙しくてついついバックアップを怠っていた、というケースもありそうです。
よくいただくお問い合わせの中に、「バックアップに使っていたHDDやUSBが壊れた」という例がありますが、一か所にしかデータが無いのはバックアップとはいえません。
バックアップとは本来、「予備の」「代替の」といった意味を持つ言葉です。デジタルデータに関していえば、機器の故障や不具合によって大事なデータが失われた際に困らないよう、データのコピーをして別途保管しておくものを指します。
バックアップは、使用している機器(PCや携帯電話など)とは別の機器に保管するのが一般的です。使っている機器にバックアップデータを作成しても、その機器に障害が発生した場合はデータを取り出すことができなくなり、バックアップデータを作成した意味がありません。USBメモリやSDカード、PC本体や外付HDDもごく一般的な工業製品であり、前触れなく突然故障することは決して珍しくないので、バックアップは物理的に別の場所に作成しておく方が賢明です。
機器の故障などの際に、メーカーや販売店の保証期間内であれば修理や交換といった対応が可能です。しかし、保存データはユーザーの自己責任で管理するものというスタンスで、メーカーや販売店は保存されていたデータには関知をしない場合がほとんどです。メーカーの補償によって失われたデータが戻ってくるようなケースはほぼありません。
HDDの不具合や故障の際のリスクを減らすため、RAIDと呼ばれる環境を利用した特殊な外付HDDもあります。家電店などで販売されるケースも増えており、昨今では一般的な家庭でも利用できるようになってきています。
■RAIDについて
しかし、RAIDも決して万能ではありません。RAID環境の崩壊によってデータが消失し、弊社へご依頼いただく事例も増えています。
バックアップは、「同じデータが常に二か所以上に存在する状態」を作るのが鉄則です。GoogleDriveやiCloudなどのオンラインストレージを利用するのも有効ですが、その際はIDやパスワードの管理を確実に行う必要があります。
バックアップの手法に関しては弊社HPでもご紹介しておりますのでご覧ください。
■データバックアップ入門
写真や動画を撮影中に障害が発生し、保管前のデータが消失する例もあります。バックアップする前に機器が壊れるといった事例も珍しくはありません。
万が一データが消失してしまった際は、慌てずに一度弊社へご相談ください。