パソコンの中で悪さをするプログラムを「コンピューターウイルス」や「マルウェア」と呼びますが、その中の一種にクライムウェアと呼ばれるものがあります。
クライムは「犯罪」を意味します。クライムウェアはパソコン内のデータを破壊することが目的ではなく、個人情報、パスワード、暗証番号等を盗み出し、その情報をもとに犯罪行為を行うためのウイルスです。
犯罪に利用するという意味で、データを暗号化して身代金を要求するランサムウェアと類似する点が多いですが、ランサムウェアのようにパソコンのデータにアクセスできなくなることあまりありません。
クライムウェアではキーロガーを利用されることがあります。キーロガーとはキーボードの入力内容の履歴を保存するソフトウェアで、その履歴を第三者に送信し、個人情報を盗み出します。
また、画面のスクリーンショットや、Webカメラの映像を保存して送信するものもあり、プライバシーが侵害され続けることもあります。
そのため、クライムウェアに感染したことを気づかせない仕組みになっていることが多く、感染に気付かないまま長期間パソコンを使い続けることがあります。
他のウイルスとは異なり、不特定多数ではなくピンポイントに特定の企業や人物が狙われることがあるのもクライムウェアの特徴です。仕掛ける側は下調べして、その人が開きそうな差出人名や件名で感染用のファイルをメールで送りつけたりします。
以前にもご案内しましたが、予防法としては以下のものがあげられます。
・OSやソフトウェアを最新の状態に保つ
・セキュリティソフトの導入
・重要なデータはあらかじめバックアップする
・出所不明のUSBメモリやファイルを開かない
気が付いた時には手遅れだったとならないため、一度OSやご利用ソフトの状態をご確認されることをおすすめ致します。
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