手軽にデータを持ち歩きできるUSBメモリは、登場当初32MB~128MB程度の容量でしたが、今では128GBを超えるものも珍しくなくなりました。
写真や動画を気軽に扱えるようになり、個人が扱うデータの大容量化が進んだ背景もあり、大量のデータをUSBメモリで手軽に持ち運びできるようになりましたが、USBメモリには思わぬ落とし穴があります。

まず1つ目は、折れやすいという点です。
最近では非常に小さいUSBメモリもありますが、一般的にはコネクタ部分より本体が長く、PCから大きく飛び出した形で接続することになります。USBメモリのお尻の部分に力が加わると、てこの原理で差込口の部分では何倍もの大きさになってしまいます。そのため差し込んだままの状態でUSBメモリに何かがぶつかると、USBメモリの差込口が簡単にこわれることになります。
このようなケースでも、USBメモリ内の記録チップが破損していなければ復旧できる可能性は十分にあります。予防策としては小さなUSBメモリを使用するか、短めのUSB延長ケーブルを経由してPCに接続するとよいでしょう。


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2つ目は、USBメモリ自体がデータの長期保存に向いていないという点です。
USBメモリやSDカードで使用されているフラッシュメモリは、長期間データを保存したままにするとデータ保存に使用する電子が抜けてデータが失われてしまう特性があります。
大容量化に伴い、USBメモリを思い出の写真の長期保存や、長期的なデータバックアップ先として使用している方もいらっしゃいますが、そういったUSBメモリの使い方は本来の想定外となります。
対策してはUSBメモリより衝撃や振動には弱いものの、データの長期的保存に向いているHDDを併用し、バックアップはHDDに保存しておくことがお勧めとなります。

3つ目の落とし穴は、小型で紛失しやすいという点です。
USBメモリ自体の破損や障害発生によるデータの紛失については復旧することができますが、USBメモリそのものを紛失した場合は、USBメモリ以外のメディアにデータを保存しておかない限り、データを取り戻すことができません。

昨今は記憶媒体自体やデータの大容量化に伴い、障害発生時のダメージも比例して大きくなってきています。USBメモリは便利なものですが、使い方を誤ると大量のデータを一度に失うことになりかねません。事前に対策を取るのが一番ですが、万が一USBメモリのデータを失ってしまった場合はお気軽にお問い合わせください。

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