microSDカードに「Application Performance Class 1(アプリケーションパフォーマンスクラス1、A1)」「Application Performance Class 2(A2)」の規格があります。

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Android6.0以降、スマートフォン内蔵のメモリと同様にアプリケーション(アプリ)の保存先としてmicroSDカードを利用できるようになりました。これまでのmicroSDカードは、読み書き速度が遅く、本体内蔵メモリに保存したアプリを起動するよりも時間がかかり、アプリの操作感もいわゆる「重い」状態になっていました。A1/A2規格に適合したmicroSDカードであればそれを解消することができるというのが大きな特徴です。

これまでのmicroSDカードは、書き込まれた順番通りにデータを読み取る「シーケンシャルアクセス」の性能に優れていて、写真や動画など比較的容量の大きなデータをまとめて読み書きすることに特化していました。Class10などのカードの読み書き速度を表す性能表示も、シーケンシャルアクセスを前提としています。
それに対し、書き込まれた順番に関係なくデータを読み取る「ランダムアクセス」の性能は、従来のmicroSDカードではあまり高くなく、A1/A2規格はこのランダムアクセス性能の高さを保証する規格となっています。これらの規格に対応したmicroSDカードであれば、スマートフォンでの利用に特化した性能を発揮できます。

昨今では格安スマートフォンが普及してきましたが、安価なモデルだと本体内蔵ストレージの容量が少ない場合もあります。A1/A2規格のmicroSDカードを利用すれば、容量不足を解消することができるうえに、いろいろなアプリをmicroSDカードに保存してスマートフォンで快適に使用することが可能になります。また、データの読み込みの速さが携帯ゲーム機での利用にも適しているのではと期待されているようです。ただし、機器側のmicroSDカードの読み取り性能が十分でない場合は、せっかくのカードの速度も発揮されないという問題もあります。

microSDカードは近年飛躍的に大容量化し、容量単価も下がってきています。利便性が向上し、用途も増えていますが、非常にデリケートなメディアであることには変わりはありません。前触れなく故障することも決して珍しくなく、通常サイズのSDカードやUSBメモリと違って分解が困難なため、障害が発生した際のデータ復旧が非常に難しい場合もある特殊なメディアともいえます。

スマートフォンが普及して、弊社でもmicroSDカードからのデータ復旧の依頼は激増しています。もちろん、復旧に至った実績も多数ありますので、お困りの際は一度ご相談ください。

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