スマートフォンに搭載されたバッテリーや、充電用のモバイルバッテリーが爆発する事故が発生しています。こういった情勢を踏まえて、2019年2月1日からモバイルバッテリーも電気用品安全法(PSE)の対象となり、PSEマークのない製品は製造、輸入、販売ができなくなりました。では、なぜバッテリーは爆発をするのでしょうか。

本来「バッテリー」は使い捨ての乾電池も含んだ名称ですが、一般的には充電可能な二次電池を指します。その中でも、スマートフォンのバッテリーとして、主にリチウムイオン二次電池(LIB)が採用されています。

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リチウムイオン二次電池は、乾電池型の二次電池として市販されているニッケル水素電池やニッカド電池と比べ、エネルギー効率が良く、より小さいサイズで長持ちできるという特徴があります。また、高速充電が可能で、長寿命ということもあり、現在はスマートフォンやノートPCに限らず、電機自動車(EV)やハイブリッド自動車(HV)にも利用されています。

リチウムイオン二次電池の内部はリチウム塩が溶け込んだ有機電解液が入っており、その中に陽極と陰極がフイルム状のセパレータを挟んで配置されています。充電と放電を行う際にはセパレータに無数に開けられた極小の穴をリチウムイオンが透過して両極間を移動する仕組みです。
何らかの原因で過充電や過放電が発生すると、発熱したり、電極が溶けだしたり、ガスが発生したり、表面に金属リチウムが析出したりします。その結果、セパレータを破って両極がショートして一気に過熱されることがあり、最悪の場合は爆発する危険性があります。

そういった事故を避けるため、リチウムイオン二次電池には過充電や過放電を回避する保護回路が備わっていますが、その部分に不具合があると故障の原因となります。また、製造上の不具合で内部に微細な金属粉が混入していてショートの原因となった事例もあります。

こういった故障の前兆として、バッテリーが膨らむことが多いので、気づいた時点ですぐにメーカーサポートにご連絡するようにしましょう。
また、充電が遅い・電池切れが早いと感じた場合にも不具合が起きている可能性があるため、一度メーカーサポートにご連絡をお勧めいたします。

もし、バッテリー不良などによりノートPCやスマートフォンが壊れた場合でも、内蔵HDDやmicroSDなどからデータを取り出せる可能性がございますので、お気軽にお問い合わせください。

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