※本記事は2018年3月26日にGoogle+に掲載した記事です

ノートPCやディスプレイ、スマートフォンなどの電源ポートやUSBポートとして、USB Type-Cコネクタを採用した機器が増えています。Type-Cコネクタは裏表の区別がなく、ホストとゲストのどちらのデバイスもポート形状は同一なので、方向を気にせず接続できます。Type-Cコネクタが普及すれば、機器にあわせていくつものケーブルを用意する必要がなくなるといわれていました。
ところが、同じようなType-Cのデバイスでも、「USB Type-C」「USB3.1」「Thunderbolt 3 (USB-C)」といった表記がされ、見た目は同じでも違う規格のものが混在しています。


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まず、USB Type-Cは、通信規格ではなくコネクタ、端子の形状のみ規格です。基本的にUSB3.1規格で使用されますが、USB2.0規格のType-C機器やケーブルも存在します。
また、USB Type-Cという名称ですが、「オルタネートモード」機能によりUSB以外の通信規格のデータを流すことが可能です。

例えば、Macでよく使われているThunderboltという接続方法は、今まではディスプレイポートと同じ形状のコネクタが使用されていましたが、Thunderbolt3からはType-C端子も利用可能になりUSBポートと兼用できるようになりました。また、外部ディスプレイに出力するディスプレイポートも今後はType-C端子に統一される予定です。

Type-Cケーブルでやり取りするのはデータや映像だけではなく、電源ケーブルとしても使用可能です。以前のUSBケーブルでも、ある程度の電力供給が可能でしたが、より大容量の電力に対応しています。
最近のMacbookは、電源も含め外部端子をType-C端子1つに統一しています。今後は他のメーカーのノートPCもType-C端子だけのモデルが増えていくでしょう。
電源ケーブルとしてのType-Cにも規格が複数あり、従来のUSBケーブルと同等の「バスパワード」のほか、「USB Power Delivery(USB PD)」という規格も追加されました。バスパワードは、500mA・5V(2.5W)という小型の扇風機を回せる程度の微弱な電力しか供給できませんでしたが、USB PDでは、ハイパワーなノートパソコン本体を動かすことも可能な最大5A・20V(100W)の供給が可能です。USB PD電力供給とディスプレイポートの両方に対応したモニタなら、ノートPCに電力供給をしながら映像信号をノートPCから受け取ることがType-Cケーブル1本だけで可能となります。

Type-C規格に流せるデータが多様なため、対応していないケーブルを利用すると、通信の失敗や電力不足などの問題が発生します。同じケーブルメーカーでも対応出来る通信規格が異なるType-Cケーブルを複数ラインナップしていることもあり、通信規格への適合が不明瞭なケーブルを選ぶと機器の故障といったリスクも存在します。
基本的には、製品に付属するケーブルを使用するのが一番ですが、予備のType-Cのケーブルを購入する際は、対応機器をよく確認して購入してください。

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