自動車の運転で「急発進」、「急ブレーキ」、「急ハンドル」などの操作が好ましくないとされているのと同じように、記録メディアの取り扱いについても「急」のつく操作は禁物です。
代表的な例として、パソコンなどから記録メディアを「急に」取り出したり、引き抜いたりする行為があります。

パソコンが使用中にフリーズしたり、パソコンの終了が遅かったりしたときに接続していたUSBメモリやSDカードを無理やり取り外した経験は少なからずあると思います。
その際に、ファイルの文字化けや消失、フォーマット要求やディスク挿入のメッセージが表示されるなどの症状が発生することがあります。
文字化け・消失・フォーマット要求の場合は、比較的復旧可能と判断される例が多く、ディスク挿入のメッセージが表示される場合は、記録チップへのアクセスが正常にできない状態のため、比較的重症との判断に至ることが多いです。

パソコンがフリーズしたり、終了が遅くなったりしたときには先に記録メディアを外すのではなく、パソコン本体の電源を切ってから取り外したほうが媒体に与えるダメージは少なくなります。
ダメージが少ないとはいえリスクはありますので、重要なデータは記録メディア内のみでなく、パソコン本体や別の記録メディアなどの複数個所に保存するようにして、日ごろからバックアップを取っておくことが重要です。

また、パソコン本体の「急な」シャットダウンについても注意が必要です。
意図しないシャットダウンはOSやアプリケーションソフトの更新プログラムの適用によるものや、ノートパソコンではバッテリーパックの充電が切れてしまうなどの要因があります。
データを編集・保存している場合は更新プログラムの適用を避けるか、先に更新プログラムの適用を行って、パソコン本体の再起動を行ってから作業を再開するなど、更新プログラムの適用とタイミングが重ならないようにして、データ消失のリスクを回避したほうがいいでしょう。

落雷などの要因で停電が発生し、意図せずパソコンの電源が急に切れてしまうこともあります。停電に見舞われても電力供給の回復まで一時的にしのぐことができるよう、無停電装置(UPS)を導入しておくのもトラブル回避の有効な手段といえます。

NTTファシリティーズ:無停電電源装置(UPS)とは

しかしながらどれだけ留意したとしても、トラブルに見舞われる可能性を0にすることはできません。お困りの際は弊社までお気軽にご相談ください。

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