データ復旧コラム|データレスキューセンター

データレスキューセンターのスタッフによるデータ復旧コラム。PC、HDD、USBメモリ、SDカードの情報を中心としたお役立ち情報をお届けします。

新しい画像形式 HEIF

通常、スマートフォンのカメラで写真を撮るとJPEG(ジェイペグ)という形式で画像が保存されます。iOS11以降のiOSではHEIF(エイチイーアイエフ・ヒーフ)形式が標準で採用されるようになりました。HEIFはHigh Efficiency Image File Format(高効率画像フォーマット)の略で、その名の通り高画質でありながら小さな容量で済む”効率のいい”画像形式となっています。ファイル名の末尾に「.heic」の拡張子がつきます。

いままで、iPhoneで写真を撮ると被写体にもよりますが1枚あたり2.5MBほどの容量になっていました。それが、HEIF形式だと半分の1.25MB程度に抑えられるといわれています。

また、HEIF形式は1ファイルの中に複数の画像を格納できるという機能を持っています。iPhoneで写真を撮るときにシャッターボタンを押しっぱなしにすると「バーストモード」と呼ばれる連写が可能ですが、JPEG形式の場合は20枚連写すれば20枚のJPEGファイルが生成されることになり、単純に20倍の容量を使います。それが、HEIF形式だと10枚でも100枚でも1ファイルでおさまります。連写なので、1枚1枚の違いは小さく、2枚目以降はその差分だけを記録するだけでよくなり、ファイルサイズは格段に小さくなります。

HEIF形式は良いところばかりではなく、「互換性」という部分で問題を抱えています。JPEGは1992年に提唱された古い規格で、無料で使用可能なのに対し、HEIF形式に対応したソフトは特許料を支払う必要があります。いまのところ、HEIF形式を標準で採用しているOSはiOS11とmacOSの最新版High Sierra(macOS10.13)ぐらいです。

現在はHEIF形式のファイルをそのままiPhone/Macユーザ以外に渡しても表示できないため、iPhone撮ったHEIF形式の写真を他の人に渡す際には自動的にJPEGに変換される仕組みになっています。
しかし、今後は、HEIF形式に対応したソフトやオンラインストレージサービスが増えて、HEIF形式のままやり取りできるようになるといわれています。

データレスキューセンターでは、HEIF形式など最新のデータ形式のデータ復旧にも対応しておりますので、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。

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■画像フォーマットについて
■データバックアップ入門
■WindowsとMac間でのデータのやり取り
■拡張子について
■動画フォーマットについて

動画フォーマットについての解説を掲載

いまさら聞けないパソコン基礎知識に動画フォーマットについての解説を掲載しました。
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https://www.rescue-center.jp/elementary/vol32.html

いまさら聞けないパソコン基礎知識に画像フォーマットについてについての解説を掲載

いまさら聞けないパソコン基礎知識に画像フォーマットについてについての解説を追加しました。

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Wi-Fi対応HDDを使ってバックアップ

外付HDDにはUSBやLANなどのケーブルで接続してデータを読み書きするものが一般的ですが、ワイヤレスでデータの読み書きができる製品があります。
Wi-Fi(無線LAN)機能を利用してHDDにアクセスをする仕組みで、Wi-Fiに対応した機器であれば簡単にデータの読み書きができます。

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スマートフォンは高性能化が進み、写真や動画もかなり高画質になっています。それに伴い保存する容量も大容量になってしまい、気を付けないとすぐに容量いっぱいになってしまいます。日頃からパソコンやクラウドにバックアップをしていればいいですが、大容量のデータのバックアップとなるとそれなりに時間がかかってしまいます。

一般的なLAN対応のHDD(NAS)も、LANケーブルで自宅の無線LANルータに接続すれば、家のどこからでも無線でアクセスすることが可能です。それに対し、HDD自体にWi-Fi機能が搭載されている製品だと、自宅だけではなく、外出先でもスマートフォンやタブレットなど携帯端末からのデータの読み書きが可能となり非常に便利です。外出先でケーブルなしでHDDを動かし、Wi-Fiに接続するためにHDDにバッテリーが搭載されています。
スマートフォンと比較して大容量なのはもちろん、インターネットを経由せずに直接Wi-Fiで接続するため自宅のNASやクラウドにネットワーク経由で保存するよりも高速でデータをバックアップできます。

Wi-Fi対応HDDは種類も多く、メモリーカードスロットを搭載しているモデルは、デジカメやスマートフォンのSDカードのデータを直接保存することができます。また、内蔵のバッテリーから充電用に電力を供給するモバイルバッテリー機能を搭載している製品もあります。有線で接続することもできるタイプもあり、パソコンでのデータ管理は有線、外出先ではワイヤレス、という使い分けが可能です。

弊社ではスマートフォンのmicroSDカードのデータ復旧はもちろん、Wi-Fi対応HDDのデータ復旧にも対応しておりますので、万が一の場合は弊社に相談ください。

メモリ媒体復旧事例
外付HDDの復旧事例

フラッシュよ、さようなら

インターネットをしていて「Flash Playerがインストールされていません」「Flash Playerが無効になっています」と表示されたことはないでしょうか。
これはAdobe社の Flashというソフトウェアを使った動画やアニメーションが埋め込まれたページを表示する際に、必要なソフトウェアが動作していない場合に表示されます。

Flashは、ブロードバンドが普及する以前の20年前から使われている技術で、比較的小さなデータ量でアニメーションやゲームが作成できるため、2000年代に作られた多くのページで使用されていました。

標準技術であるHTMLと比べて自由度が高い反面、悪意のあるプログラムがFlashの脆弱性を突いたときにブラウザやOSに悪影響を及ぼすことが指摘されるようになりました。
一企業であるAdobe社の脆弱性対応の有無で、Flashが動作するブラウザやOSの安定性が脅かされることから、Appleは2007年の初代iPhone発売のころから「iPhoneはFlashに対応しない」と宣言していました。
必須と言われるぐらい普及していたFlashに対応しないApple側への批判は大きかったものの、その後、Apple以外の企業・団体もFlashを敬遠するようになり、2015年ごろから主要ブラウザであるFirefoxやChromeもFlashの動作に制限をかけるようになりました。

現在では、Flashでしか作れなかったようなホームページも標準技術であるHTML5で対応できるようになり、Flashを使用するメリットが薄くなっています。
結果として、Adobe社もFlashから手を引くことになり、ついに2020年の年末をもってFlashのアップデート及び配布が終了されることになりました。

依然としてFlashで作成されたホームページは多く、脆弱性のあるバージョンのFlashプレイヤーをインストールしたパソコンで攻撃コードの埋め込まれたホームページへ訪問してしまうと、悪意のある攻撃を受ける可能性があります。
プレイヤーを常に最新版にして、ウイルス対策ソフトなどを導入していればある程度は攻撃を防げますが、対応が間に合わないゼロデイ攻撃も存在するので安心できません。また、対策ソフトを導入していない場合にはより危険度が高まります。
万が一、ウイルスに感染しパソコンが起動しなくなった場合でも弊社であればデータを取り出せる可能性があるので、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。

●コンピューターウイルスと対策ソフト
●データ復旧事例  PC/ハードディスク(HDD)