データ復旧コラム|データレスキューセンター

データレスキューセンターのスタッフによるデータ復旧コラム。PC、HDD、USBメモリ、SDカードの情報を中心としたお役立ち情報をお届けします。

GPSはどんどん進化する

現在位置を知るためのシステム、GPS(Global Positioning System)は、以前はカーナビなどの限られた機器に搭載されていましたが、スマホの普及に伴い、より身近なものになりました。

現在、約30機のGPS用の人工衛星が軌道上にあり、それぞれが正確な現在時刻の情報を常に発信しています。GPS受信機は複数の衛星から信号を受信して、光の速度が一定であることを利用し、それぞれの衛星からの距離を計算することができます。その計算結果を用いて受信機の位置(経度・緯度・高度)を割り出しています。
原理上は最低4つの衛星から信号がキャッチできれば現在位置を特定可能ですが、大気の状態による信号の遅延や、ビル街の反射ノイズがあるため、衛星を捕捉できる数が少ないと誤差が大きくなってしまいます。


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今まではGPSといえばアメリカのものでしたが、現在はロシアの「GLONASS」やEUの「ガリレオ」といった同様の人工衛星を使った測位システムも構築されています。
複数の測位システムから信号をキャッチするGPS機器も増えており、iPhoneもiPhone 4SからはGPSとGLONASSの両方を利用することで、より多くの衛星からの信号をキャッチして、誤差の少ない測位ができるようになっています。

日本でも準天頂衛星システム(QZSS)を構築し2018年より人工衛星「みちびき」を4機体制で運用を開始し2023年には7機体制で運用する予定です。この衛星はGPSで用いられる地球を半日で一周する円軌道ではなく、8の字型の準天頂軌道という特殊な動きをします。この軌道は日本の真上に近い位置に長くとどまるので、空が開けていないビル街でも信号を受信しやすく、GPS機器が捕捉できる衛星数を増やすことができます。その結果、誤差が小さくなり測位精度を向上させることが期待されます。

GPSの用途は主に地図やナビゲーションアプリですが、たとえばカメラで撮影した写真や動画に位置情報を付加することで、あとで撮影した場所を確認できたり、SNSにアップロードした際に地図上に撮影地点を表示させたりすることも可能となりました。
また、ポケモンGOなどの位置情報を取得するゲームや、ジョギング・サイクリングでの走行距離・コースの記録などでも利用されています。
子供のみまもりや荷物のタグとして使用可能なGPS対応機器も発売されており、今後もいろいろな機器に搭載されることが予想されます。

弊社でも位置情報の付加された動画や画像などを復旧できる可能性はございますので、消失などでデータ取り出しが必要な場合は弊社にご相談ください。
■GPSについて
■データ復旧事例(SDカード) 
■メディア解説(SDカード)

タッチパネルの二つの方式

昔は切符の券売機やATMなどの、限られた機器でしかタッチパネルに触れる機会がありませんでしたが、ここ数年のスマホやタブレットの普及や、Windows8以降での対応により身近な存在となりました。
タッチパネルには様々な方式があり、一般的には「抵抗膜方式」と「静電容量方式」が使用されています。


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抵抗膜方式は、押した場所の圧力を検知し電流を流す仕組みで、感圧式とも呼ばれます。単純に圧力を検知する仕組みなので触れるものは何でもよく、手袋で触ったり、ペン先で触れたりしても感知可能です。仕組みが単純なので製造コストが低い反面、圧力を検出する2枚の金属薄膜で覆われるため視認性に劣ることが欠点で、スマートフォンではあまり採用されておらず、主に家電などの操作パネルで使用されています。

静電容量方式は、画面に触れたときに発生する微弱な静電容量の変化をセンサーで感知して位置を測定する方式で、多くのスマートフォンで使用されています。スマートフォンで採用の多い投影型静電容量方式は、高精度の検出能力があり、複数の指も同時に感知することが可能です。触れたものに流れる静電気を感知するため、指やタッチパネル専用のペンで触れる必要があり、手袋や普通のペンでは反応しません。ポケットやカバンの中で物に触れても反応しないのでメリットでもあります。
製造コストが抵抗膜方式よりも高い事と、大型の画面には使用が難しいという欠点があります。

初期の静電容量方式のセンサーは画面の上に電極を配置していたので視認性が良くありませんでしたが、近年になり画面と電極が一体となって配置出来るようになって表示を妨げなくなり、タッチパネル非搭載のものと比べても遜色のない画質が出せるようになりました。

最近では、スマートフォンの高級機種を中心に液晶の代わりに有機ELを使って、真四角ではない形や端が湾曲した特殊なタッチパネルも登場しています。

タッチパネル搭載機器は様々なものがありますが、弊社でデータ復旧に対応しているタッチパネル搭載機器も多数ありますので、データ復旧でお困りの際は弊社にご相談ください。

データ復旧事例 ハードディスク(HDD)
データ復旧事例 SSD
データ復旧事例 SDカード/microSDカード

バックアップは定期的に

パソコンやスマートフォン、外付けHDD、USBメモリ、SDカードの記録媒体は電気製品なので突然に壊れてしまうことがあります。壊れてしまうとデータは失われてしまいますので、バックアップが重要です。

故障だけでなく、操作ミスによる初期化(フォーマット)やチェックディスク、ウイルスの感染などでもデータは失われます。また、OSやソフトのアップデート、アプリケーションのインストールやアンインストールのタイミングでデータがなくなったという事例も多数あります。


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基本的に、故障等のトラブル発生後にバックアップをとることは出来ませんので、定期的なバックアップが重要となります。ただ、バックアップを自動化していたとしても普段から動作確認をしていないと、実際はバックアップができていなかったということもありえます。また、バックアップのタイミングが空いていると、最後のバックアップ以降のデータが失われることになります。

特に大切なデータをパソコンで作成、保存するタイミングでバックアップを行っていれば、少なくともそのデータは保護されることになります。また、機器やOSの状態を変えるときに、思いがけないトラブルに見舞われることが多いので、OSのアップデートや機器の入れ替え、ソフトのインストールなどの操作を行う前に、バックアップしておけば不具合が発生しても安心できます。

機器のトラブルが発生しなくても操作ミスでデータを失うことがあるので、ファイルの整理を行う前にバックアップをしておけば、誤削除をしてもすぐに元に戻すことができます。
行楽シーズンは、運動会や発表会などの行事でカメラを使う機会が増えます。データが入ったままのSDカードを持っていった場合、紛失や故障でのデータ消失、カメラの操作ミスでの誤削除が発生する可能性があります。お出かけ前にバックアップしておけば、そういった事態を避けられます。

バックアップに手ごろな外付けHDDも以前より容量が大きく、低価格になっていますので、ちょっとした機会にバックアップを取り、快適なデジタルライフを過ごせるようにしましょう。

弊社ではもちろんバックアップを取る前にデータを失ってしまったときの、データ復旧に対応しておりますので、万が一の際にはお気軽にご相談ください。

■データ保護ノススメ
■データバックアップ入門
■パソコンがなくてもできるデータ保護

スマートスピーカーって何?

スマートスピーカーが普及しつつありますが、一般にはまだ馴染みがなく、どういったものかわからない方もいらっしゃると思います。スマートフォンに話しかけて操作するGoogle アシスタントやiPhoneのSiriといった音声認識アシスタントの機能を、スピーカーに搭載して、部屋のどこからでも話しかけられるようにしたものと思っていただければ、どういったものか想像できるでしょう。


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たとえば、Googleのスマートスピーカー「Google Home」は、部屋の中で「OK Google、音楽を再生して」「OK Google、明日の天気は?」と話しかけると、Google Homeが反応して、音楽を再生したり、天気を教えたりしてくれます。
さらに、テレビと接続するChromecastと連動させれば「OK Google、Youtubeでビートルズを再生して」と言うだけで、テレビの電源が入り、Chromecastの画面に切り替わったうえにYoutubeのアプリが起動し、ビートルズの曲を検索して再生まで自動的にやってくれます。

Google以外にも、Amazonの「Amazon Echo」、Appleの「HomePod」、LINEの「WAVE」などのスマートスピーカーも発表されています。

単体での機能はそれほど差がありませんが、Google HomeとChromecastのように、別の機器やサービスとの連動の部分で各社のスマートスピーカーの差が出ています。Amazon EchoであればFire TVと、HomePodであればAppleTVとの連動が可能です。スマートフォンとの連動もあるので、基本的にはお持ちのスマートフォンでよく使うサービスとの連動機能が多いスマートスピーカーを導入すると良いでしょう。

以前はパソコンで検索したいキーワードを入力して検索、検索結果から自分で答えを見つけていくことが普通でしたが、スマートスピーカーがあれば、ふと疑問に思ったことをスマートスピーカーに質問すると、答えが返ってきます。手が離せないときでもしゃべるだけでいいので便利になるでしょう。

スマートフォンやスマートスピーカーの登場によりパソコンの活躍する機会は減少していますが、まだまだパソコンが必要とされる場面は多くあります。
大切なデータの保管場所として今後も利用される事が多いと思いますが、万が一トラブルでパソコンのデータが読めなくなった場合は、弊社にご相談ください。

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バッテリーはなぜ爆発するの?

スマートフォンに搭載されたバッテリーや、充電用のモバイルバッテリーが爆発する事故が発生しています。こういった情勢を踏まえて、2019年2月1日からモバイルバッテリーも電気用品安全法(PSE)の対象となり、PSEマークのない製品は製造、輸入、販売ができなくなりました。では、なぜバッテリーは爆発をするのでしょうか。

本来「バッテリー」は使い捨ての乾電池も含んだ名称ですが、一般的には充電可能な二次電池を指します。その中でも、スマートフォンのバッテリーとして、主にリチウムイオン二次電池(LIB)が採用されています。

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リチウムイオン二次電池は、乾電池型の二次電池として市販されているニッケル水素電池やニッカド電池と比べ、エネルギー効率が良く、より小さいサイズで長持ちできるという特徴があります。また、高速充電が可能で、長寿命ということもあり、現在はスマートフォンやノートPCに限らず、電機自動車(EV)やハイブリッド自動車(HV)にも利用されています。

リチウムイオン二次電池の内部はリチウム塩が溶け込んだ有機電解液が入っており、その中に陽極と陰極がフイルム状のセパレータを挟んで配置されています。充電と放電を行う際にはセパレータに無数に開けられた極小の穴をリチウムイオンが透過して両極間を移動する仕組みです。
何らかの原因で過充電や過放電が発生すると、発熱したり、電極が溶けだしたり、ガスが発生したり、表面に金属リチウムが析出したりします。その結果、セパレータを破って両極がショートして一気に過熱されることがあり、最悪の場合は爆発する危険性があります。

そういった事故を避けるため、リチウムイオン二次電池には過充電や過放電を回避する保護回路が備わっていますが、その部分に不具合があると故障の原因となります。また、製造上の不具合で内部に微細な金属粉が混入していてショートの原因となった事例もあります。

こういった故障の前兆として、バッテリーが膨らむことが多いので、気づいた時点ですぐにメーカーサポートにご連絡するようにしましょう。
また、充電が遅い・電池切れが早いと感じた場合にも不具合が起きている可能性があるため、一度メーカーサポートにご連絡をお勧めいたします。

もし、バッテリー不良などによりノートPCやスマートフォンが壊れた場合でも、内蔵HDDやmicroSDなどからデータを取り出せる可能性がございますので、お気軽にお問い合わせください。

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