データ復旧コラム|データレスキューセンター

データレスキューセンターのスタッフによるデータ復旧コラム。PC、HDD、USBメモリ、SDカードの情報を中心としたお役立ち情報をお届けします。

SDカード・USBメモリはデータの長期保存が苦手です

SDカードに写真を撮りいっぱいになったら別のカードを入れてまた撮影するという使い方をされている方もいらっしゃるかと思います。
SDカードやUSBメモリなどの媒体は長期間放置するとデータが消えてしまう可能性があるのはご存知でしょうか。


ph_mcph_usb

一般に販売されている製品では、データ保持期間は5~10年程度と言われています。
しかも、この数字は新品の場合の数字であり、使用を繰り返した後に長期間保管すると、さらに保存期間は短くなります。
では、たまにパソコンに接続すれば保存期間が延びるのかというとそういうわけではなく、読み出しを行った後で再度記録しなおす必要があります。

どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。
SSDのお話しでも触れましたが、NAND型フラッシュメモリと呼ばれる媒体は、セルにデータを記録する際に酸化被膜を通して電子をやり取りすることで書き込みや消去をおこなう仕組みによりデータを記録しています。
記録された電子データは、長期間放置をすると自然放電などによりデータが消失する現象が起きる場合があります。
また、電子データが酸化被膜を通る度に劣化が進み、劣化が進めば進むほど電子が逃げやすくなり、データを保持しておける期間が短くなっていくことになります。

そのため一度データを消去して再度書き込むことである程度データを消えにくくすることができますが、フラッシュメモリの性質上永久にデータが保存できるものではないので、最終的なデータの保存場所として使用することは避けたほうが良いでしょう。
さらに、酸化被膜の劣化が進んだ状態では数年程度とされている保持能力も期待できないので、使用頻度の高いメモリは数年おきに買い替えされることをお勧めします。

メモリ媒体はあくまで一時保存のための媒体であり長期保存が必要な場合はHDDなどの媒体にデータを移すなどバックアップを取ることをお勧めします。

■データ復旧事例(SD) 
■メディア解説(SD)

パソコンの中を整理整頓しよう

デジカメやスマートフォンで撮影した写真・動画などを取り込むたびに、パソコン内のデータ量は増えていき、整理整頓をしないと、どんどん空き容量が減っていくことになります。

パソコンや周辺機器、デジタルカメラ、スマートフォンは年々性能が上がり、1ファイルあたりの容量も増加傾向にあります。昔のデジカメでは、1枚あたりせいぜい1MBだった容量が、数MBになり、一眼カメラで使用するRAW形式だと数十MBの容量になっています。動画もSD画質からHD画質、4K画質とフォーマットが変わるごとに容量がどんどん増えています。

vol31_img06


また、テレビ録画機能のあるパソコンだと、無計画に録画しつづけるとあっというまに容量を使い切ってしまうことになります。

そのため、パソコン内のHDD・SSD容量が大きくなっていても、気がつけば空きがなくなることがあります。さらに、容量不足の警告が出たときに、慌てて整理しようとして誤った操作をして、大事なデータを失ってしまうこともあります。

そうならないためにも、日々の整理整頓が大事ですが、年末年始や年度末などの区切りにパソコン内の整理整頓、データのバックアップを行われてはいかがでしょうか?

パソコンの利用状況に合わせて、年1回、数カ月に一回等々、定期的に無理のないペースでデータの整理整頓、バックアップを行われることをお勧めいたします。

下記にてデータのコピー方法、戻し方、整理整頓術等をご案内しておりますので、ご参考までにご一読いただければと思います。

データバックアップ入門
ディレクトリ構造について

クラウドストレージに頼りすぎも良くない

オンラインストレージサービスは、サーバ上にデータを保存できるサービスです。「ストレージ」とは「記憶装置」の意味で、ネット上にあるハードディスクを間借りするサービスと考えると分かりやすいでしょう。スマートフォンやタブレットで撮影した写真のバックアップなどに大変便利です。


vol42_img02

一般的な使用方法であれば数GB分の容量があれば十分で、無料のサービスでも容量不足を感じることは少ないですが、大容量のデータ領域が欲しい場合は、有料のオプションを付けて数百GB、数TBの容量を確保することも可能です。

一部のサービスでは、比較的安価な料金で、容量無制限のオンラインストレージを提供しています。
インターネット経由でデータの読み書きを行うので、数十TBなどの大容量を使うことは現実的ではなく、そもそも、それほどの大容量のデータを保有しているユーザも少ないので無制限といっても実際にはそれほど使われないだろうという考えで無制限プランを用意していたようです。

しかし、高速インターネットが一般家庭にも普及し、デジカメのRAWデータやテレビの録画、4K動画撮影など大容量のデータ領域を使う用途が増えていくにしたがって、サービス提供側が想定していないデータ量をアップロードするユーザが現れ始めました。ごく一部のヘビーユーザによってコスト増となり、容量無制限のプランを停止するサービスが続出する結果となりました。
具体的には、Evernoteが始めた無制限プランはたった4か月で終了、Yahoo!ボックスも9か月で無制限プランの募集を中止しています。マイクロソフトのOneDriveも容量無制限サービス開始1年ほどで上限1TBに変更しています。
また、オンラインストレージサービスが乱立した結果、サービス自体を終了したものもあります。

大変便利なオンラインストレージサービスですが、事業者の都合で内容の変更やサービス終了が起こりうることは想定して利用したほうが良いでしょう。万が一の場合に備えて、オンラインストレージにだけに依存せず、自宅にNASなどを導入するのがお勧めです。データを二重に持っておけば、NASが壊れた場合でも、オンラインストレージが突然使えなくなっても安心です。

クラウドストレージのメリットと注意点
https://www.rescue-center.jp/elementary/vol42.html
NASについて

「フォーマットしますか」というエラーメッセージ

よくお問い合わせをいただくエラーメッセージとして、「フォーマットしますか?」というものがあります。指示に従ってフォーマットするとデータがなくなるということは理解していても、どのような状態なのかを把握できる方は多くはないようです。
今回は、このトラブルについて掘り下げてみたいと思います。

まず、「フォーマット」とは何か?これは、記録メディア内にデータを書き込めるよう初期化を行うことです。土地に例えれば、荒れ地を開墾し、建物が建てられるよう区画整理するようなものです。
初期化を行うことにより、メディアのどの場所にどのデータが書き込まれているかを示す、構造情報が記録され、これによりメディア内にデータの記録・保存・検索ができるようになります。いわば、書籍での目次にあたるものです。

「フォーマットしますか?」と表示される状況は、前述の構造情報が何らかの原因で損傷を受けることにより発生します。
使用中に安全な取り外しを行わず、いきなり引き抜くような人為的なミスから、媒体自体の経年劣化などで発生することなど、様々な原因で構造情報が損傷します。

破損するとパソコン側では構造情報が読み取れないため、記録メディアが初期化されていないものと誤認識するためこの様な表示が出るわけです。
フォーマットをし直せば記録メディア内へのアクセスや新たなデータの保存はできるようになりますが、それと引き換えにそれまでに記録したデータはなくなってしまいます。

この状況に陥ると、簡単にはデータを取り戻すことは難しくなります。
「フォーマットしますか?」と表示される状況でも、過去のケースから弊社では比較的復旧の可能性は高く、実際に復旧に至った例が多数ございます。
困ったときは実際にフォーマットをしてしまう前に、ご相談ください。

vol12_img09

■データの削除フォーマットについて
https://www.rescue-center.jp/elementary/vol12.html
■データの復旧率を下げない為の10のルール
■個人でデータ復旧を行う場合の危険性
■初心者窓口 よくあるトラブル事例

サムネイル画像と画像本体は別物です

パソコンやデジカメ、スマートフォンの一覧表示画面では内容が表示されているのに、写真を実際に開いてみるとエラーがでたり、破損していたりしたことはありませんか?
このときに表示されている画像は、「サムネイル画像」と呼ばれる、実際の画像を縮小した画像です。画像が消えた場合や破損した場合でも、サムネイル画像だけが残っていて一覧表示画面では正常に見えることがあります。

vol15_img03

サムネイル画像は、実際に撮影した画像から解像度を下げたり、圧縮したりするなどの手法で、ファイルサイズを小さくしたものです。サムネイル画像により、一覧表示画面上で多くの画像を素早く表示することができ、目的の画像を探しやすくなります。スマートフォンやデジカメ上ではこの一覧表示機能で画像を確認することが多いので、一覧では画像が見えていたのに実際のデータが開かないというトラブルが起きます。

写真データだけではなく、ビデオカメラなどの動画の一覧を表示するときもサムネイル画像を使って、冒頭の部分だけを切り出して一覧表示されます。
また、パソコンでも画像を一覧表示できるサムネイル機能があり、フォルダの表示方法を変更することで、簡単にサムネイル表示に切り替えられます。

他にもサムネイル画像は、インターネットのページの表示を軽くする事にも使用されています。大きなサイズの画像をホームページに載せてしまうと読み込みに時間が掛かってしまいますが、サムネイル画像を表示することでインターネット回線の負担が少なくなります。ニュース記事などに添えられた小さなサイズの画像をクリックすると大きなサイズで表示されるのも、この方法を用いています。

元のファイル情報自体が破損している場合には復旧不可能となるケースもありますが、サムネイル画像だけが表示されてしまう場合でも、データ復旧に対応しておりますので、何かございましたら弊社にご相談下さい。

■サムネイル画像について
https://www.rescue-center.jp/elementary/vol15.html
■サムネイル画像からのデータ復旧
https://www.rescue-center.jp/elementary/vol41.html
■メディア解説 SDカードの代表的な障害
■SDカード復元・復旧の事例